じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

菅野沖彦レコーディング・コレクション

2012年12月12日に発売した今作品は、 録音史上の大傑作シュタルケルのチェロ録音、とてつもないオルガンの低音ヴェーバージンケ、管の中を温かい息が通っている感触まで再生のニコレ、ボディが「視覚化」菅野氏十八番のピアノ録音とオーディオ評論家嶋護氏に評される演奏・内容・録音ともに逸品中の逸品を集めたボックスセットです。
オーディオ評論の重鎮、菅野沖彦氏は1970年代を中心に録音エンジニアとしても活躍され、氏の手掛けた「菅野録音」と呼ばれる数多くの傑作レコードは今でも多くのマニアの間で愛聴されております。
今回とりわけ「菅野録音」の中でも貴重な幻のレーベル「トリオ」と名門ビクターでの録音をXRCD化いたしました。菅野録音の研究家として知られる嶋護氏によると菅野録音にはとくに優れた点が二つあるとのことです。第一点はリアリスティックで三次元的なサウンドステージの再現、第二点は楽器の実在感があるということです。また、再生のポイントとしては「菅野録音の低音は量がありながらもソリッドなので、空気が振動するレベル」まで再生してほしいとのことです。さらに「響きがスピーカーの外側まで広がる」ような再生をしていただけたら、とコメントされております。



【収録内容】
菅野沖彦/レコーディング・コレクション

【ビクター録音編】
Disc1:『ヴェーバージンケのバッハ名オルガン曲集』
J.S.バッハ
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
・コラール『深き淵より、われ汝に呼ばわる』 BWV.686
・オルガン小曲集より『かくも喜びに満てるこの日』 BWV.605
・オルガン小曲集より『おお人よ、汝の大いなる罪を嘆け』 BWV.622
・パストラーレ ヘ長調 BWV.590
前奏曲とフーガ 変ホ長調『聖アン』 BWV.552

 アマデウスウェーバージンケ(オルガン)

 録音時期:1971年4月
 録音場所:武蔵野音楽大学ベートーヴェンホール
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)

Disc2:『シュタルケル驚異のチェロ名演集』
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821
・ボッタームント/シュタルケル編:パガニーニの主題による変奏曲
 録音時期:1970年12月
 録音場所:東京、杉並公会堂
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)

〜ボーナス・トラック〜
コダーイ無伴奏チェロ・ソナタ全曲
 録音時期:1970年12月
 録音場所:東京、ビクタースタジオ
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)

 ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)
 岩崎 淑(ピアノ:シューベルト

【トリオ録音編】
Disc3:『オーレル・ニコレ フルートの喜び』
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ D.821(フルート編)
シューマン:幻想小曲集 Op.73
シューマン:3つのロマンス Op.94

 オーレル・ニコレ(フルート)
 小林道夫(ピアノ)

 録音時期:1978年3月
 録音場所:東京、石橋メモリアルホール
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)

Disc4:『宮沢明子 ショパンを弾く』
ショパン夜想曲集
・第7番嬰ハ短調 Op.27-1
・第8番変ニ長調 Op.27-2
・第11番ト短調
・第10番変イ長調
・第13番ハ短調 Op.48-2
・第1番変ロ長調 Op.9-1
・第2番変ホ長調 Op.9-2
・第4番ヘ長調 Op.15-1
・第20番嬰ハ短調
・第9番ロ長調 Op.32-1
・第15番へ短調 Op.55-1
・第21番嬰ハ短調

 宮沢明子(ピアノ)

 録音時期:1973年5月
 録音場所:東京、青山タワーホール
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)

(yuji)