じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

正派創始百周年記念演奏会

昨年は「大正100年」ということで話題になりましたが、今年は大正2年に創立された、生田流箏曲「正派邦楽会」の百周年に当たります。その記念演奏会が6月2日、大々的に開催されます。チラシが手に入りましたのでご紹介します。


曲目は全部で25曲、日本全国およびアメリカ、ブラジルも含め1,000人を越える会員が出演する記念演奏会です。また助演の方々も、地歌箏曲界の重鎮から尺八、長唄の方まで多彩な顔ぶれです。

正派創始百周年記念演奏会
2013年6月 2日(日)開催
(10:00開場)11:00開演
会場:東京文化会館大ホール
入場料:3,000円(4月中旬より発売予定)

詳細はこちらをご覧ください。⇒公演情報:正派創始百周年記念演奏会【日本伝統文化振興財団 じゃぽ音っと】
そういえば、正派邦楽会のサイトが最近リニューアルオープンして、とても見やすくなりました。⇒正派邦楽会
「2013年に創立100周年をむかえる正派邦楽会は、古典から現代曲までを学ぶことのできる開かれた流派です。初代家元が最も大切であると説かれた『和の精神』のもと、邦楽の発展のために、多くの方との出会いを願っています。」とあります。楽器の説明などもわかりやすく、役に立ちそうです。
正派邦楽会では試験による職格認定制度を早くから取り入れていますが、当財団では平成2年から、正派准師範試験の課題曲が入ったCDを年1回発行しています。もともとは試験曲を勉強する人のために模範演奏として収録されたものですが、これがなかなか聴き応えがあり、鑑賞用にもお薦めです。
昨年までに23を数えるシリーズですが、そのなかには他の流派の方の客演の曲もあります。
平成5年に出たシリーズ(四)に収録された「松竹梅」では人間国宝の藤井久仁江さんが三弦を弾いています。(⇒じゃぽ音っと作品情報:平成五年 正派試験課題曲集 箏・三弦 古典/現代名曲集(四) /  正派邦楽会

また、平成10年のシリーズ(九)では森雄士さんの胡弓(「雪人形」)、井上道子さんの三弦(「残月」)を聴くことができます。(⇒じゃぽ音っと作品情報:平成十年 正派試験課題曲集 箏・三弦 古典/現代名曲集(九) /  正派邦楽会

試験を受ける人たちに、いい演奏を聴いてほしいという願いからと思われますが、おかげで私たちも名演奏を楽しむことができるのはありがたいことですね。

(Y)