じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

「岡本民家園」に行ってきました!

本日、東京・世田谷区岡本という場所にある「岡本民家園」に行って参りました。先週訪れる予定でしたが、ご存知の通りの台風襲来。1週間待って秋晴れの下での散策となりました。近くには高級住宅街があるのですが、そこは、江戸時代へタイムスリップしたかのような、とても雰囲気のある一帯でした。
そもそも、「岡本民家園」って何?
江戸時代後期の典型的な農家の屋敷環境を再現している場所で、昭和55年に開園。世田谷区の有形文化財第1号に指定された旧長崎家住宅主屋と、土蔵1棟、椀木(うでぎ)門を移築・復元しています。
「生きている古民家」をテーマに、囲炉裏には毎日火がたかれ、家の中や軒下には民具が置かれています。主屋内にも自由に入ることができ、民具などに触れることもできます。また、農村に伝わる様々な行事等も行っており、昔ながらの生活や風習を体験することができる、という興味深い場所。
まずは、民家園の入り口。

このまま入ってすぐに民家がありました。
◆ 茅葺きの民家(旧長崎家住宅主屋)
世田谷区の有形文化財第1号に指定された建物。寄棟作りの建築様式で、茅葺きの屋根。床面積は約30坪。江戸時代後期の建物で、喰違い四ツ間取り形式の民家。この長崎家は、村の民政を行っていた村方三役の一つ、百姓代を勤めていた家だった、とのことです。立派な佇まいです。
囲炉裏。

土間。

農耕具。

畑の横に建っている土蔵。
◆ 旧浦野家住宅土蔵
世田谷区指定有形民俗文化財で、江戸時代末期の建物。外壁は漆喰、屋根は瓦で作られている土蔵です。かつては、穀倉として使われていた、とのこと。現在は、何と映像ルーム!
そして、民家園東側入り口の門。
◆ 旧横尾家住宅椀木(うでぎ)門
初めて訪れた民家園でしたが、現代とは異なる異空間の存在。民家園の隣には、岡本の鎮守様八幡神社が深い木立の中に建立され、周辺には緑も多く、小川も流れ、世の中の喧騒から一歩も二歩も隔たりを見せておりました。とにもかくにも、この一帯は、癒しの空間としてはかなりのおススメです! 
また、この近くには、本物の水田をつくり、そこに江戸時代後期の古民家と土蔵、納屋、消防小屋などを移築復元した、「次太夫堀公園」という場所も存在します。昔の世田谷の農家の暮らしをまるごと復元し、岡本公園民家園と同様、囲炉裏には火が入っている、とのこと。機会を見つけて、次回はそちらも散策してみようと思っています。
最後になりますが、岡本民家園の一帯にある「八幡神社」。鳥居をくぐると、そこに石灯籠があるのですが、裏側に記してある寄贈した方の名前に見覚えが。。。

というわけで、今回のブログはここまで。

(よっしゃん)