じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。 https://jtcf.jp

吉永小百合朗読会 in いわき

2013年9月21日、「祈るように語り続けたい 吉永小百合朗読会 ヒロシマナガサキ、そしてフクシマ」が、いわきアリオス中劇場で行われました。主催は、佐藤紫華子を囲む平和の集い実行委員会、共催は公益財団法人日本伝統文化振興財団。当日は心配された地震もなく、無事に朗読会が終わったことに誰もが安堵しました・・・。この日の詳しいレポートは、後日HPでご紹介したします。

第一部は、司会の斉藤とも子さんといわきに避難されている佐藤紫華子(さとう・しげこ)さんの対談、そして鈴木正夫さんの歌う福島県民謡に合わせて、佐藤さん率いるこぶし劇団の皆さんの舞踊。第二部は、吉永小百合さんの朗読、そしていわき市立平第一小学校・中学校の合唱部の皆さんによる合唱という構成でした。(上の写真は、3つ折りのプログラムを開いて画像を取り込んだものです)



 

さて、今回の朗読会の行われた経緯を簡単にお話すると・・・。富岡町在住で華道・茶道・舞踊を長年にわたって教えていた佐藤紫華子さんは、東日本大震災福島第一原発事故によって住み慣れた土地を追われるように、突然の避難生活を余儀なくされました。佐藤さんのふるさとへの思い、あまりにもやりきれない思いを綴った『詩集 原発難民の詩』は自費出版(現在、朝日新聞出版から一般発売中)され、その詩集は今回の実行委員会・代表の小貫和洋さんの手を経て吉永小百合さんに届けられました。この詩に心を動かされた吉永さんは、震災以後いろいろな朗読会で、和合亮一さんの詩と共に佐藤紫華子さんの詩を積極的に取り上げてきました。

こうした縁で、現在いわき市に避難されている佐藤さんは、吉永さんに「いわき」で朗読してほしいという手紙を書かれたそうです。2万3千人の避難者を受け入れているいわき市、ここには従来からのいわき市民に加え、仮設住宅・借り上げ住宅などで生活している人々がいる、そしてその子供たちもいる。「吉永さんの朗読で、多くの人々に勇気と希望を与えてほしい」という、佐藤さんの願いに吉永さんが応えて実現することになったのです。

弊財団は、この朗読会で舞台の企画制作、そして実行委員の皆さんの御手伝いをさせていただきました。財団と吉永小百合さん、なんだか結びつかないと思われるかもしれませんが、吉永さんがライフワークとして続けてこられた朗読会や朗読CDの制作を、スタッフが少しばかりサポートしてきた経緯があって、今回は共催という形で参加することになりました。

吉永さんは、今更申し上げるまでもなく、俳優活動の傍ら27年間にわたってライフワークとして原爆詩の朗読を続けています。ビクターエンタテインメントから3枚の朗読CDが発売されていますが、ご存知でしたでしょうか。以下に紹介させていただきます。3枚のジャケットとその中の挿絵は、スタジオ・ジブリの職人として知られる男鹿和雄さんの画です。


VICL-60050
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A000205/VICL-60050.html
峠三吉「序」、栗原貞子「生ましめんかな」、大平数子「慟哭」などの詩を収録。村治佳織さんのギター演奏などを背景にヒロシマの詩が朗読されます。



VICL-60398
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A000205/VICL-60398.html
長崎で自ら被爆しながらも医師として働き続けた永井隆博士。その長女・茅乃さんの著書『娘よ、ここが長崎です』を吉永さん自身が再構成したテキスト。音楽は大島ミチルさん。



VICL-61974
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A000205/VICL-61974.html
野坂昭如さんの戦争童話『ウミガメと少年』の朗読。音楽は大島保克さん。夏川りみさんの歌う「イラヨイ月夜浜」など沖縄の旋律が心に残ります。

(やちゃ坊)