じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

WASABIが選んだ和歌(百人一首から)


先月の1月24日金曜日、当財団の創立20周年記念公演の最後を飾る公演「百人一首の世界 〜いにしえの恋のうた〜」がメルパルクホール東京にて開催されました。
百人一首の世界〜いにしえの恋のうた〜加賀美幸子、WASABI
多数のお客様にお越しいただき、大変感謝しております。昨年からその関連で「恋のうた」プロジェクトを進めて参りまして、そちらでは、(1)事前にインターネットで(2)当日一筆箋に書いていただく、という二種類の方法で、オリジナルの短歌を募集しておりました。これについてはじゃぽマガジンのほうで近日優秀な作品が発表されるかと存じます。
じゃぽマガジン | 伝統芸能 観たい! 聴きたい!
それから、次のリンクでは、百人一首の中の「恋のうた」から、お好きな和歌を選んでいただくという企画もおこなっておりました。
「恋のうた」プロジェクト〜恋にまつわる短歌を大募集!!
公演に出演し音楽を担当した、新・純邦楽ユニット「WASABIのメンバーもこちらからそれぞれ和歌を選んで、公演当日にはそれをイメージした新曲を四曲、ご披露したわけでした。

市川 慎(箏・十七絃は78番を選びました。
淡路島かよふ千鳥の鳴く声にいくよ寝覚めぬ須磨の関守(源兼昌

元永 拓(尺八)は12番を選びました。
天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ乙女の姿しばしとどめむ(僧正遍昭

美鵬直三朗(太鼓・鳴り物)は40番を選びました。
忍ぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで(平兼盛

吉田良一郎津軽三味線は68番を選びました。
心にもあらで憂き世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな(三条院)

WASABI|R-room|吉田兄弟
WASABI『WASABI』(CD)

WASABI
津軽三味線ユニット吉田兄弟の兄、吉田良一郎が自身の学校公演プロジェクトとして、元永拓(尺八)、美鵬直三朗(太鼓・鳴り物)と2008年に活動を開始。2010年に市川慎(箏・十七絃)が加入し、新・純邦楽ユニット“WASABI”となる。吉田兄弟らとの特別公演“和の祭典”、朗読劇“一期一会”「マクベス」、戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲 -MURAKUMO-」などに参加。2012年3月ファーストCDアルバムを発表。ユニット名はWA=和、SABI=サビ(盛り上がり)という意味合いから命名された。

(J)