じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

第54回ビクター名流小唄まつり「市丸賞」は・・・

今年も「ビクター名流小唄まつり」が二日間にわたりにぎにぎしく開催されました(2014年7月8日(火)、9日(水) 日本橋三越劇場)。

半世紀以上にわたって開催されてきた「小唄まつり」ですが、当財団が引き継いでから約20年になります。これが済まないと夏が来ないといえるほど。毎年恒例のイベントです。
「ビクター名流小唄まつり」の特色は、小唄の各流派の皆さんが一堂に会することです。これは第1回が開かれた昭和30年代には、たいへん画期的なことだったようです。今でも流派ごとの演奏会はさかんに行われていますが、流派が入り交じっての小唄の会は、そう多くはありません。
楽屋の廊下で、「あら、一年ぶりね! お元気でしたか?」「また来年もここでお会いしましょう」と同年輩のお師匠さん同士が女子学生のように手をとり合う姿が見られるのも、この会ならではのことでしょう。
もう一つ「ビクター名流小唄まつり」の特色は、「市丸賞」という奨励賞を競う部門があることです。ビクター専属芸術家として邦楽界で長く活躍した市丸師の功績を称えて制定された顕彰制度で、今年は8日に14組、9日に11組がエントリーして、それぞれのノドを披露しました。
結果は審査が終わり次第、会場に次のように貼り出されます。
 
今回、ただ一人市丸賞を受賞した春日豊吉久さんは、若い男性でした(歳を伺おうと思っていたのに聞きそびれました)。今後のますますの活躍を期待したいと思います。

第54回 ビクター名流小唄まつり

7月8日 【市丸賞エントリー14組】
ビクター小唄奨励賞 市丸賞
春日豊吉久 (糸:春日とよせい吉)
曲目 「黒衣」「石川や」

ビクター小唄奨励賞 優秀賞(2名)
篠 登喜 (糸:吉川明貴子 篠とき恵)
曲目 「四万六千日」

蓼 満ゆ佳 (糸:蓼胡満利)
曲目 「ほたる茶屋」

7月9日 【市丸賞エントリー11組】
ビクター小唄奨励賞 市丸賞
該当者なし

ビクター小唄奨励賞 優秀賞(2名)
松峰小都 (糸:松峰照 松峰弥生乃)
曲目 「夕焼け」「垣越しに」

春竹利央 (糸:春竹利昭)
曲目 「三社祭(軒花に)」

(Y)