じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

四天王寺の聖霊会(しょうりょうえ)


今から1400年以上前、聖徳太子によって創建された大阪市天王寺区四天王寺。毎年4月22日、境内の六時堂石舞台にて、行事のうちで最も重要かつ国の重要無形文化財に指定されている「聖霊会」舞楽大法要が厳修されます。
和宗総本山 四天王寺 - 日本仏法最初の官寺

今年もお昼過ぎ12時半頃にスタートし、終了したのは午後5時をまわっていました。お天気にも恵まれ爽やかな空気の中、約5時間近く存分に舞楽と声明を拝見することが出来ました。

六時堂の横に到着。入場無料ですし、これほどの法要としては(相当に広いとは言え)境内が混み合っているという感じでもないのが不思議です。舞楽協会の会員席というのも用意されていました(下写真)

この位置から拝見、石舞台は左のほうです。正面には五重の塔も見えます(下写真)

下を見ると・・・亀がたくさんいます。(境内には亀井堂という建物もありました)(下写真)

自分が居た場所のすぐ後を通って関係者の方々が入場してきました。法要には獅子の舞もありました(下写真)

笙の演奏者のかたなど楽人たちも次々と、池のまわりをぐるっとまわって石舞台へ向かいます(下写真)

左端に石舞台への入り口が少し見えています(下写真)

亀の池の石舞台(重要文化財)で次々と演じられる舞楽(下写真)

あまりにも長時間にわたるので途中で帰られてしまうかたもいらっしゃるのですが、午後4時を過ぎてからスタートした、抜刀しておこなうこの舞は動きが多く見応えがありました。これを見ないのはもったいない・・・(下写真)
太平楽」という舞楽の中でも大曲で、装束も一番重たいもの。舞人一人に対し非常に長い着装時間がかかる重労働な舞です。この写真を詳しいかたに見ていただいたところ、宮内庁スタイルの装束よりは簡略化されているようです。四天王寺(雅亮会)の雅楽は、舞振りや楽が宮内庁のものに比べて大振りだったり、良い意味での粗さ・ざっくり加減があるのが特徴的。その大らかさはかつての雅楽の源流と言えるものであり、それを継承して守り続けているのが醍醐味と言えるとのことでした。

準備の様子がこちらに→活動報告 - 四天王寺の活動報告ブログ・・・特に冒頭に掲載しました写真の、太鼓の設営の様子が細かく写真で紹介されています。

<その他のご参考リンク>
雅亮会ホームページから→Japan_C.html
四天王寺への交通アクセス - 和宗総本山 四天王寺
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150419-10007690-creaweb-life
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/150423/20150423022.html

(J)