じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

林洋子、語りの世界〜宮沢賢治「雪わたり」

先月の五日ですから9月5日の話・・・まだ「暑かった」頃です(二ヶ月近く前になりますね)。柴又の帝釈天・鳳翔会館にて林洋子さんの『クラムボンの会 30周年記念大公演』がありました。笛やお囃子と語り、ということで宮沢賢治の「雪わたり」が後半に登場。この日は映像記録のため、会場でビデオカメラを操作していました。その編集をこの三日ほど行っていたのですが、今、寒くなって、「雪わたり」の世界がいっそう心に染みこんできました。
有名なお話ですね。小ぎつねの紺三郎に招待されて、四郎とかん子が雪も凍る満月の夜、「きつね小学校のげんとう会」に行くのです。「かた雪かんこ、しみ雪しんこ。」「キックキックトントン」といった言葉が繰り返し出てきてストーリーに躍動感を与えます。ちなみに、かた雪もしみ雪も凍った雪のこと。そうなると埋もれずに歩けるようになるので、わらべ歌をうたいながら歩いて遊んだということです(岩崎書店「雪わたり」宮沢賢治・作、とよたかずひこ・絵 より)。
林洋子さんはお囃子担当の松浦孝成さんが鳴らす打楽器に乗せて、テンポよく、節をつけながら「雪わたり」を語っていきました。当日の映像は残念ながら記録用で発表する予定は無いのですが、このCDで、その様子を感じていただけます(試聴できます)。
じゃぽ音っと作品情報:林 洋子 宮沢賢治ひとりがたり 3 /  林洋子

クラムボンの会 30周年記念大公演』は、11月にあと2回、ありますよ。11月3日と11月23日、ともに祝日、ともに本郷の求道会館にて。詳細は以下のページをご参照ください。
クラムボンの会

(J)