じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

日本の伝統・伝承文化を次世代へ〜

新しい年を迎えましたが、昨年末12月26日(日)に習志野市民会館で行われた民謡公演をひとつご紹介します。

「日本の伝統・伝承文化を次世代へ みんようクリスマス」と題した西尾富貴子さん感謝の集い。

西尾富貴子さんは、「人間が自然と共生し、暮らしの中から生まれた民謡民舞には、喜怒哀楽、助け合いの心などが率直に出ている。そして私の心を癒し、生きる意欲を高めてくれる。この大切な伝統を、高齢化社会を迎えた今、若い方々にも広め伝えていきたい」と、「 民謡“どんつく”」を主宰し、習志野市立秋津小学校の生徒さんに「正調ソーラン節」を指導する他、地域のお祭りで演奏するなど、25年という長い間、民謡を通して地道な活動をされています。


その西尾富貴子さんが民謡民舞を総合的に師事しているのが、民謡ユニット郷みん's(きょうみんず)のメンバーで舞踊家の松浦奏貴さん。師匠である松浦奏貴さんは西尾富貴子さんの真剣な熱い思いに共感し、幾度となく活動を共にされています。秋津小学校では「正調ソーラン節」の踊りも指導しています。


その活動を支え応援してくださる方々への感謝の気持ちを込めて開催されたこの公演。人気民謡歌手の湯浅みつ子さん、都山流尺八の佐々木淙山さん、舞踊家の松浦そよ子さん他、多数の特別ゲストを迎え、盛大な舞台となりました。

「日本の良き伝統を守り次世代へつなぐ」と、心の中で思ったり、言葉にすることは容易いことです。ですが、実際に行動に移し継続してその思いを発信し続けることは、本当の志を持つ人にしか出来ない事と感じました。

西尾富貴子さん、松浦奏貴さんが子供たちへ伝えたい思いは確実に伝わっていると、最後の「南中ソーラン」を踊る秋津小学校の生徒さん達の姿を見て確信しました。

1年の終わりに、心があたたかくなる公演を楽しむことが出来ました。
ありがとうございました。

(K)