じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

東京マラソン、お祭り、芸能

先週日曜日、東京マラソンがありました。
高い倍率の抽選に当たった友人が今回は扮装して出走するというので、カメラを持って出かけてきました。普段はバスや自動車が走る広い道路が3万5千人を超えるランナーに開放されるというこのビッグイベント、機会があれば自分も走ってみたいなと思います。
そういえば、じゃぽ音っとでレポートした2月16日の河東節の会。その日より10日ばかりあとの東京マラソンに実際に行ってみて、解説の竹内先生がお話していた付け祭りのことが脳裏に浮かびました……江戸の二大祭り、山王祭り(日枝神社)と神田神社神田明神)の祭礼の行列で山車(だし)につく踊り屋台や練り物、地走りなどのことを“付け祭り”といい、イメージとしては今のパレードにも通じなくもない(ただ、河東節が披露されたのはいったん行列が止まってからだそうなので、楽器を鳴らしながら…たとえばサンバのパレードとも違うのですが)。
もちろん今でも山王祭り、神田祭りはもちろん浅草の三社祭りといった大きなお祭りが東京にもありますが、そういった祝祭的なムードは東京マラソンにもありました。ランナーによっては着ぐるみを着たり、被り物をして練り歩く楽しげな雰囲気や沿道の人たちの声援もあり、当日の浅草の賑わいはものすごかったです(写真は浅草、吾妻橋付近にて)。
そこから江戸時代当時のお祭りを……あの河東節から考えると今のようなスピード感はなくてゆったりと時間が流れていたのかな、いや「火事と喧嘩が華」だった江戸だからやっぱり勇壮で激しいものだったのかな……会の当日、紀尾井小ホールのロビーに飾られていた色あざやかな浮世絵を思い浮かべつつ、ちょっとそんなことを考えていました。
タイムスリップというと大げさかもしれませんが、こういった歴史的な芸能や音楽で遠い昔へ思いを馳せてみるのも一興かもしれませんね。

(じゃぽ音っと編集部T)