じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

宮城合奏団 委嘱作品集

先日、『宮城道雄 合奏曲集成』(→◆)のご紹介をしましたが、今度は宮城合奏団によるCDをご紹介します。
響 ―ひびき―宮城合奏団 委嘱作品集 (CD2枚組)

近代邦楽の父、宮城道雄は、自身の演奏・作曲活動に加えて、多くの優れた演奏家たちを育成しました。
それまでの小編成の箏曲だけでなく、大合奏のための作品も多く手がけ、1933(昭和8)年に合奏技術向上を目指して結成されたのが「宮城合奏団」で、今日にいたっています。現在のメンバーは宮城会の中堅から若手の精鋭たちによって構成され、その演奏力の高さには定評があります。
レパートリーは宮城道雄作品に限らず、委嘱した作品の演奏も重ねていますが、委嘱作品のなかには、他の演奏団体やアマチュアグループ、学生サークルなどにも広く愛され、コンサートや発表会でとりあげられている曲が多数あります。
この2枚組CDには、宮城道雄作品の編曲ものから現代邦楽作品まで代表的な委嘱作品8曲が、宮城合奏団の演奏で収録されています。

【収録作品】
1「春の海幻想」 牧野由多可作曲 (原曲)宮城道雄
2「編曲 砧」 牧野由多可作曲 (原曲)宮城道雄
3「編曲 さらし風手事」 牧野由多可作曲 (原曲)宮城道雄
4「春の詩集」 牧野由多可作曲
5「壱越変容」 浦田健次郎作曲
6「風と光と空と」 佐藤敏直作曲
7「北国雪賦」 長沢勝俊作曲
8「水煙風鐸」 長沢勝俊作曲

詳細はホームページをご覧ください。→ 響 —ひびき— 宮城合奏団 委嘱作品集
以前ご紹介したCD「箏・桐韻会」(→◆)も正派音楽院の卒業生による合奏団が委嘱した作品集ですが、このような実力のある合奏団の委嘱によって、現代邦楽のレパートリーが豊かになっていることに感謝したいと思います。

(Y)