じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

唄い継がれる民謡

この度の東日本大震災により、被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。

今日の東京は晴天に恵まれました。青空の下、春を感じながら外を歩きましたが、この大震災で今なお厳しい状況におられる方々の事を考えると、胸が痛みます。日本が一丸となって、この未曾有の危機を乗り越えようとしている今、自分は何が出来るのかを考え実行し、一日も早い復興を願いたいと思います。


この度の大震災で甚大な被害を受けた東北地方には、一度は耳にしたことがある有名な「民謡」や「新民謡」がたくさんあります。宮城県の「大漁唄い込み」、福島県の「相馬盆唄」、岩手県の「チャグチャグ馬コ」等、その土地に住む人でなくても、テレビやラジオから流れて来たり、小学校、中学校で踊ったりした方も多いのではないでしょうか。

当財団にも東北民謡のCDやカセットがたくさんあります。中でも、今回大きな被害を受けた福島県相馬郡出身の鈴木正夫さん、福島県出身仙台市在住の荒昇吾さんは、長年にわたり第一線で東北民謡を盛り上げてくれています。
じゃぽ音っと作品情報:鈴木正夫の世界 〜初代鈴木正夫「新相馬節」入り〜 /  鈴木正夫
じゃぽ音っと作品情報:古調えんころ節/仙台節 /  荒昇吾

現在当財団で「民謡」に携わっている私は、まだまだ勉強が足りませんが、全国に根付いた「民謡」の奥深さを日々感じています。「民謡」には先人から脈々と受け継がれた歴史や風土、産業や文化に根ざした、その土地の香りが唄い込められていると思います。1曲1曲、まるで“宝物”のように大事に唄い継がれている「民謡」が、その土地にいつまでも残っていくよう、私に出来ることを頑張りたいと思っています。この大震災を受け、この気持ちを新たにしました。


「がんばれ日本!」

(K)