じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

春愁

昨夜帰宅してテレビをつけましたら「俳句王国」という番組をやっていまして、私は思わず俳句の番組を見入っていました(笑)
俳句会を代表する俳人を主宰として招いて、匿名で俳句を披露し批評し合う“テレビ句会”。昨日の主宰は俳人星野椿先生、ゲストはやすみりえさん。司会を含めて女性ばかりの7人の会。そして、お題は「恋」。司会の方からコイバナ、ガールズトークという言葉が出て来たのには思わず笑みが・・・。選んだ句をそれぞれの人がそれぞれ想像する心境や情景をきれいな日本語で発言していく様子は、このところ落ち着かない毎日の生活に癒しを頂きました。
そして、これを見て俳人黛まどかさんを思い出しました。弊財団から5年程前に、短歌・俳句の旗手、俵万智さん、黛まどかさんの作詞による舞踊曲CDが出ています。
「俵万智・黛まどかが描く舞踊の四季 日本舞踊小品集」

このCDに収録されている曲の、黛さんのこの詞好きです。
春愁
片恋の 片思いの 雨が降る
花しぐれ 片しぐれ
頬杖といて 手鏡に
空を映せば 鳥が引く
抽斗に 今も眠れる桜貝 忘れ貝
引く波に 寄せくる波に 洗われて
過ぎし日々のただ美しき
雨上がりの夕空を染め上げて
山のあなたに もう明日がきている

(japogirl)