じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

風鈴、いにしえの音

最近、風鈴を手に入れました。いい風が吹いてくると、思い出したように「チーン」と涼しげに鳴ります(強風で鳴りすぎるとご近所迷惑にもなるので、時と場合に応じて下げるようにしています)。そもそも風鈴にはどんな歴史があるのかとwebサイトなどで調べてみるととても興味深い記述がありました。

「音は、人間にまつろわぬ獣や魔物を追い払って己の生命を守る楯であり、同時に己の仲間である獣や神を引き寄せる合図でもあった。日本でも縄文時代には既に土鈴(どれい)と呼ばれる音を出す用途を意図して作られた器物が存在し、農耕が開始してからも農作物を荒らす動物を追い払うため鳴子を田畑に設置したりしてきた―」(Wikipedia日本語版「風鈴/歴史」より引用)

暑気払いに風鈴をつるすことが広まったのは江戸時代以降のようですが、いにしえの人々の音に込めた思いが、風鈴からも少し感じられる気がしています。
「じゃぽ音っと」の作品検索ページで曲目「風鈴」を検索すると、風鈴の音を愛したと伝えられる箏曲家、宮城道雄作「風鈴」を収録した作品が多くヒットします→

さらに「いにしえ」にちなみ、土取利行さんによる古代の音を探究した名作をご紹介(以下はすべて高音質のSHM-CD。試聴できます)。

銅鐸――黄金の鼓動(写真)
サヌカイト――古代石の自然律
縄文鼓――大地の響震
瞑響・壁画洞窟――旧石器時代のクロマニョン・サウンズ

(じゃぽ音っと編集部T)