じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

花柳寿南海さん

先日(7月22日)NHKのテレビで、今年87歳になる日本舞踊の人間国宝花柳寿南海(はなやぎ としなみ)さんの舞踊を拝見しました。
曲は一中節の「姫が瀧四季の山めぐり〜山姥〜」。日本舞踊のことはあまり知らないのですが、はげしい動きはほとんどないのに、背景の広がりを感じさせるようなすばらしい踊りだと思いました。番組ではふだんの生活も取材していて素顔を垣間見ることができたのですが、いつも杖をついていらっしゃるのには驚きました。舞台ではそんなことは少しも感じさせません。
花柳寿南海さんは昨年の当財団の日本伝統文化振興財団賞の贈呈式にお出でくださり、式のあとの交流会で乾杯の発声をされました。
そのときの受賞者は大和櫻笙さんでした(→大和櫻笙(大和楽三味線方)日本伝統文化振興財団賞受賞制作DVD)。大和楽は舞踊公演には欠かせない音楽で日頃おつきあいがあるとのことで、温かい言葉を贈られていました。
お孫さんといってもいいほど歳の離れた櫻笙さんに、女の子同士というような可愛らしさで接していらしたのを覚えています。この辺りに、いつまでもお元気で舞台に創作に活躍するワケがあるのかもしれませんね。
番組でも、ダンスを勉強している若い学生に日本舞踊を指導したり、テレビでAKB48を見て振りをまねている姿が紹介されていました。そして、亡くなったご主人の話になると、とてもなつかしそうなうれしそうな表情をされるのが印象的でした。
今度はぜひ舞台で拝見したいと思います。

(Y)