じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

早く聞きたい夏の声?!

暑中お見舞い申し上げます。
梅雨明け後、猛暑が続いたかと思いきや、一時肌寒い日になり、又いつもの暑い夏の日が戻ってきましたね。ただ猛暑とは違う残暑のような感じが・・・。
それにしても待ち遠しいセミの声がまだ聞けず、ちょっと心配です。皆さんのご近所では聞こえてますか?事務所があります此処西神田では未だ聞こえてきません。(自宅でも。。。)
梅雨入りの頃、友達とショッピングに行った時、夏の暑さ対策コーナーに様々な冷却商品が並んでいました。その売り場ではセミの声が流れていまして、私はなんの違和感も無く、その場で本当のセミが鳴いているのかと錯覚しました(笑)「あぁ〜夏って感じですね。セミの声!」と友達に言うと「外国人にとっては、ただの雑音でしか聞こえないのよ。」「へぇ〜そうなの?」物事を処理する脳によるそうなのですが、左脳という言語をつかさどる脳で処理する日本人にとって、虫の鳴き声は「風流」なのだそうです。
そんな風流を味わうというか、聞けないと聞きたくなる心情から思わず「日本の音風景100選 まるかじり」(VZCG-8435〜6)の CDを聞いちゃいます(^^) 2枚組CDの DISC-1の中に、4トラック蝉の声が収録されています。

「山寺の蝉(山形県山形市)」「麻綿原のヒメハルゼミ(千葉県/大多喜町)」「尾山のヒメハルゼミ新潟県新潟市)」「本多の森の蝉時雨(石川県/金沢市)」
「山寺の蝉」。山寺は言わずと知れた、あの有名な芭蕉の『奥の細道』に詠まれた名句「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」で知られる名高いお寺です。かつて芭蕉はこの蝉時雨の中に居たのですね。
研究によると芭蕉が聞いた蝉はニイニイゼミであったらしいです。(← CD解説書より)
「本多の森の蝉時雨」にはヒグラシの声が収録されています。夏の夕暮れ近くに鳴くヒグラシは、情緒深く切なさが感じられます。都心ではあまり耳にしないような気がしますが・・・。今年は何処で聞くことができるのでしょうか。早く聞きたい夏の声?!

↓こちらは去年の夏、甥っ子が拾ってきてくれたセミの抜け殻で〜す(^^;

(japogirl)