じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

『地歌箏曲ドイツ公演2011』

9月2日から『地歌箏曲ドイツ公演2011』で出張している当財団の藤本理事長からメールが届きました。出発前に調べた天気予報とは異なり、毎日暑くて湿度が高いようです。確か、20℃前後と聞いていましたが暑いのですね〜。そして毎日100キロの重たい荷物(お箏も含め機材等)と一緒に移動してるようです(><)お疲れ様です!
以下、ドイツ・アイゼナハからの現地レポートメール<9月5日14:58(現地7:58頃)受信>
9月3日:ゴータ市の辺境伯の城(現在は博物館)内のホールで観客が12名。かなり気落ちしましたが、場所が丘の上のお城で、チョーよい天気で、これだけ暑くて晴れていると、この辺の人はみな出かけてしまう、などと慰められました。ただ、ベルリンから3時間以上かけて日本大使館の書記官が来て観客への挨拶をして頂き、演奏者もそこはプロ、手を抜かない演奏で新聞記事を観て来た高校?教師の方を含めて、終演後は質問の嵐でした。

(現地から写真は届いていないので、これはドイツの観光案内のページで見つけたフリーデンシュタイン城の写真です)
9月4日:バッハハウスのレクチャールームで、なななななんと着いてすぐ下見に行ったら、入り口のドアに貼ってある地歌公演ポスターに「売り切れ」のステッカーが貼られていました。午後8時開演時には、約80名のホールは満員。冷房はもちろんない会場はかなり蒸し暑く、ステージと反対側の大きなガラスドアを全開にして(とても静かな辺りです)、藤井泰和さんの「六段」で始まり、ちょうど二段が始まったところまでは良かったのですが、解説のため最前列下手に座っていたところから見上げる舞台後方上部の窓から、見たこともない大きな稲光!やや遅れて1分以上響いた雷鳴。続いて「1時間あたりの降水量はおそらく80ミリでしょう」の雨が叩きつけるようにスタートしました。舞台反対側でビデオを回していた服部さんが、慌てて吹き込んでくる雨を避けるためにガラスドアを閉め、それから2時間、会場はバーデンバーデンの蒸し風呂状態と相成りました。この日は、最後は拍手が鳴りやまず、ホール館長と思しき方も、最大級の賛辞でした。

地歌箏曲ドイツ公演
—日独交流150周年記念—
主催: 公益財団法人日本伝統文化振興財団
助成: 東京都
演奏: 藤井泰和、藤井昭子、滝沢郁子、他 銀明会会員
    徳丸十盟(尺八)

【プログラム】
9月3日 ゴータ市 フリーデンシュタイン城
「六段」 「鶴の巣籠」 「根曳の松」 「雪」 「残月」

9月4日 アイゼナハ市 バッハハウス
「六段」 「打盤・横槌」 「G線上のアリア」 「鶴の巣籠」 「尾上の松」 「八重衣」

9月5日 フランクフルト市 ゲーテハウス
「六段」 「打盤・横槌」 「春の海」 「鶴の巣籠」 「尾上の松」 「八重衣」

9月6日 コブレンツ市 クーネンパレス大ホール
 (5日と同じ)

当財団の事業内容のひとつに、国際交流事業があります。
「能 バリ公演 2010」(2010年8月29日〜9月4日)能楽公演とワークショップがバリ島で行われました。
「山本東次郎家 狂言アメリカツアー2010」(2010年3月16日〜31日)狂言公演とワークショップ、アメリカ5都市&カナダ1都市にて。
日本の文化が世界にもっともっと広がっていくことを願います(^^)/

(japogirl)