じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

箏と三絃の響き

昨夜(10月7日)のNHKEテレ「にっぽんの芸能 芸能百花繚乱」は“箏と三絃の響き”と題してのプログラム。砂崎知子さんの箏独奏を中心とした邦楽器の合奏(宮城道雄「越天楽変奏曲〈えてんらくへんそうきょく〉」邦楽器版)、藤井昭子さんの三絃弾き歌いを中心とした“総弾き”(尺八の徳丸十盟さんと三絃五挺の編成)による「根曳の松〈ねびきのまつ〉」のカップリングでした。

「越天楽変奏曲」は邦楽器版とオーケストラ版、二つのヴァージョン(こちら「宮城社百周年記念 宮城道雄作品規範集成」に宮城道雄自身による両方の演奏を収録)があり、邦楽器版は箏独奏の砂崎さんが指揮者のように合奏をリードしていく圧巻の演奏。初春の行事を題材にしためでたい「根曳の松」は三曲合奏の演奏が多い曲(じゃぽ音っとで曲目「根曳の松」を検索すると該当するタイトルが出てきます→)。この番組では三絃の調弦の変化(三下がり、本調子、二上がりなど)がリアルタイムで示されるほどの難曲ながらも、各演奏者が一体となった迫力ある合奏。

そのタイトル“箏と三絃の響き”のとおり、その合奏の魅力、さらに箏と三絃のソロイストの魅力を強く感じました。加えて、個人的にかつて砂崎知子さん、藤井昭子さんのおふたりが共演されたシーンが蘇ってきました(じゃぽ音っとの公演レポートでの取材時でした。ぜひご覧ください→「藤井昭子 地歌Live 第三十三回」2007年4月9日)。

最後にじゃぽ音っと内からおふたりの作品をピックアップしてご紹介します。
邦楽演奏家 BEST TAKE 砂崎知子

第7回ビクター伝統文化振興財団賞「奨励賞」藤井昭子

(じゃぽ音っと編集部T)