じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

「遠藤千晶箏リサイタル 傳−つたえ−」拝見

秋もだいぶ深まり、10月も残すところあとわずか。さきほど「遠藤千晶箏リサイタル 傳−つたえ−」を拝見してきました。

その余韻が終演後の今も残っていて、とても満たされた心地がしています。前回のリサイタルから2年(こちらにじゃぽ音っとでの2年前の記事があります→)。同じ紀尾井ホールでの「傳−つたえ−」、その演目をご紹介すると―

第一部
1. 中空砧(宮城道雄作曲)
    箏:遠藤千晶
2. 水の変態(宮城道雄作曲)
    箏本手:遠藤千晶  箏替手:矢﨑明子
3. 春の海(宮城道雄作曲)
    箏:遠藤千晶  ヴァイオリン:天満敦子

第二部
1. 讃歌(沢井忠夫作曲)
    箏:遠藤千晶
2. 一絃一管(山本邦山作曲/委嘱初演)
    箏:遠藤千晶  尺八:山本邦山

第一部は箏の巨匠、宮城道雄作品から3曲。第二部での沢井忠夫作曲「讃歌」、今回初演された山本邦山作曲「一絃一管」は“いずれは「伝統」となっていくであろうものを今ここで生み出したいという想いで”の演奏(公演プログラム内遠藤千晶さん「ごあいさつ」より)。作曲者の思いと演奏がひとつになり、紀尾井ホールに響きわたっていました。「伝えるとかつなぐという役割を一端でも担っていきたい」と以前語っていらした遠藤千晶さん。リサイタルをこうして体感することができるとは……いまだ興奮覚めやらぬ思いです。素晴らしかった!

(じゃぽ音っと編集部T)