じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

「言葉探しの旅」

今朝TVをつけていると、NHK「ようこそ先輩 課外授業」という番組が流れていました。今日ご出演された著名人は、翻訳家の鴻巣友季子さん
この番組といえば、下記に引用したように子供だけでなく大人も刺激を受けることがあります。

さまざまなジャンルの第一線で活躍する著名人が、ふるさとの母校を訪ね、後輩たちのためにとっておきの授業を行います。授業は通常2日間、リハーサルなしの真剣勝負です。内容や仕掛けは、先輩によって実に多彩。人生で得たこと、創造の秘密、専門分野の面白さなどを、独自の方法で解き明かします。そんな先輩の思いがこもった授業を、子どもたちはどう受け止めるのか?そこには毎回、思いがけない発見と感動があります。1998年に番組がスタートして以来、これまでに400人を越える先輩が、母校の子どもたちに熱いメッセージを送ってきました。(番組公式HPより)

「はじめよう“言葉探しの旅”」というテーマのもと、「The missing piece」という英語の本の日本語訳に子供たちが自分たちなりの感性でもって取り組んでいて、とても興味深いものでした(今日の放送については、番組公式HP内にあるこちらをご参照ください)。
恥ずかしながら自分は「The missing piece」をまったく知らなかったため、その著者シェル・シルヴァスタイン(Shel Silverstein)とはいったいどんな人物なのだろうとまずはWeb(Wikipedia日本語版英語版など)で調べていました。それからもうすでにこの世を去ったSilverstein氏の公式HPも見つかりました。ちなみにこの「The missing piece」は1977年に「ぼくを探しに」(倉橋由美子訳/講談社で出版されています。
調べてみて驚いたのは、このSilverstein氏の経歴に「米国の作家、イラストレーター。1969年、1984年にグラミー賞を受賞するなどシンガーソングライターの顔ももつ」とあること(Wikipedia日本語版より)でした。シンガーソングライターとしてどんな音楽を作っていたのだろう、一度聴いてみたいものだと思いました。この「The missing piece」は子供たちに(もちろん自分も)想像力を喚起させる素敵な作品。そうした言葉の力は、彼が生み出した音楽にもきっとつながっているのではないのかなと思えてなりませんでした。
さらに広げて考えると、日本の芸能・音楽も日本語という言葉の世界と不可分につながっているはずだということを、あらためて思い起こさせるいい機会にもなりました。

(じゃぽ音っと編集部T)