じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)

金曜日になると夜な夜なブログネタを探している制作担当うなぎです。今日は歌舞伎好きな方とお話しをする機会を得ましたので、歌舞伎の話題を。
先月のブログで、国立劇場開場45周年記念企画「歌舞伎を彩る作者たち」シリーズ、三月歌舞伎公演『一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)』を見たい…と記して、結局観劇することが出来なかったのですが、四月公演もまた見ることが出来そうにありません…今月はこちら!片岡仁左衛門さんが、悪役2役を演じる『絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)』。(4/23まで)

作者シリーズとしては最後を飾る、四世鶴屋南北の作品。1810年に初演された作品だそうです。通し狂言とのことで、12時半に開演し、途中3回の休憩をはさんで17時近くまで、四幕十二場です。この演目は昨年の3月、東日本大震災がおきて上演が中止になったのですが、再演要望が高かったとのことで、この度の再演となったそうです。劇場では仁左衛門さんのサイン入りブロマイドが販売され、宮城県で行われる復興支援のチャリティー歌舞伎公演に活用されるそうです。
大阪天王寺の合邦辻閻魔堂で実際に起こった敵打ちがテーマで、「左枝大学之助」と「立場の太平次」という悪人が、悪事の限りを尽くすという内容だそうです。ということで…登場人物がたくさん殺されてしまうということなのですが、、、観劇された方にお話しを伺いましたら「とにかく仁左衛門さんが、カッコイイ!」のだそうです。その他には「話の内容が、おもしろいねぇ。」と感動しているご年配の男性、歌舞伎通のご婦人は、「最初の方と、最後の方は役者さんの演技も少しずつ違ってくるから、何回見ても楽しい。」と皆さん楽しそうです。もちろん、音楽効果も!
弊財団からリリースされているCDをご紹介いたします。『歌舞伎下座音楽集成 (2枚組)』

観劇できなかった私は、国立劇場で夜桜を楽しみました。

永田町駅に帰る途中に、ちょっとおしゃれな空間もあります。

(制作担当:うなぎ)