じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

必見!宮古島の神歌と古謡

こんにちは。
時代の流れに時々ついていけない、制作担当のうなぎです。先日、テレビドラマ『百夜行』(2006年)と出会い(その時のブログ◆)、主役の山田孝之さんが気になったので、さっそくDVDレンタルで山田さんが出演されているNHK連続テレビ小説ちゅらさん』(2001年)を見始めました。もちろんリアルタイムでは見ていませんので、初めて見たさ〜。
沖縄県を主要な舞台とした作品で、山田さんは主人公の弟の役ですが、見ているうちに、お父さん役の堺正章さんが、どこへ行っても演奏する三線(さんしん)を聴くのが楽しくなり、そしてドラマのBGMで流れる沖縄民謡も気になり出して、すっかり沖縄気分。沖縄には行ったことがありませんが、そういえば昔少し三線を習ったので、また演奏してみたくなりました。三線の楽譜は「工工四(くんくんしー)」と呼ばれる譜面です。(工は漢字です。)どれがどのツボ(勘所)だったか、忘れてしまったー。

三線の楽譜〕
そのうちに、ドラマに出演されている地元エキストラの方かな?と思われる人々が踊る踊り「カチャーシー」というそうですが、それも特に「おばぁ」(おばあさん)の踊りの迫力が違うな〜…とは気づいてからは、どこが違うのかと、おばぁの踊りをリピートして見てしまいました。きっと踊りは神事で、祈りや願いが込められているのでしょうね、、、と考えていたところに弊財団で次のようなイベントが開催されることになりました。
7月18日(水)東京無形文化祭【宮古島の神歌と古謡】(◆)東京紀尾井小ホールにて開催。
宮古島の神歌と古謡を生で体験できるまたとないチャンスです!!
〈出演〉
ハーニーズ佐良浜(歌)、譜久島淳慈(歌、三線)、亀浜律子(太鼓、踊り) 
トーク谷川健一民俗学、日本地名研究所所長)、大西功一(映画監督)、久保田麻琴(音楽プロデューサー)ほか
聞き手:春日聡(美術家・映像人類学研究、多摩美術大学講師)

宮古島沖縄県の南西300kmに位置する離島で、人口は約5万5千人。「宮古島」という名称は、方言名「ミャーク」もしくは「ミヤク」という音に当てられた言葉だそうです。労働歌の歌い手として、あるいは神事の担い手であり神の姿を見、声を聞くシャーマンとして、宮古の女性たちは歌を歌い継いできたのだそうです。
宮古島に残る神歌と古謡、それらを歌い継ぐ島人達とその暮らしを刻んだドキュメンタリー映画で、ロカルノ国際映画祭で準グランプリを受賞した『スケッチ・オブ・ミャーク』(監督:大西功一)が、作年11月4日、宮古島市中央公民館で国内初上映となり大きな反響を呼び、東京では今年9月15日より東京都写真美術館ホールを皮切りに全国ロードショーとなるそうです。今回の紀尾井ホールの会場には、映画に登場した皆さんが、ご出演されます。
また本公演では、民俗学の大家、谷川健一さんがご出演されるトークショーがあります。(※17:00-18:00[トーク])谷川健一さんは、詩人、谷川雁のお兄さんで『日本民俗文化大系・全14巻』など、多数の著書があります。90歳を迎えられた現在も日本地名研究所所長を務められ、日本の地名の由来などを民俗学的に研究されているそうです。この度のトークでは、島の歴史「人頭税」を通して、宮古島の神歌や古謡について語っていただけるようです。是非、お見逃しなく!!

(制作担当:うなぎ)