じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

日本標準時・明石市立天文科学館

音楽は時間芸術・・ということで、時間にはいつも興味を持っているのですが、こちらを拝見する機会がありました→明石市立天文科学館〜“時と宇宙の博物館”

山陽電鉄人丸前(ひとまるまえ)駅を降りてしばらく歩くと、坂の上のほうに見えてきます。左側の塔に書いてあるJ.S.T.M.とはJapan Standard Time Meridian(日本標準時子午線)の略。子午線とは「ある地点の天頂と、天の北極および南極とを通る天球上の大円。天体の方位角、時角を測るときの基準となる」

太陽が真南に来る時を正午とすると経度によって各地の時刻が異なってしまい不便であるため、明治21年1888年)1月1日から東経135度子午線に基づいた時刻を全国で使うことになりました。これが日本標準時と呼ばれるものです。


ちょうど塔のところに、子午線が通っています。


その手前にあるトンボの水時計が、お昼ちょっと前を指していました。看板には我が国最初の時報について書いてあります。


下は、館内にあった模型の子午線。


14階の展望室に登ってみると、明石海峡大橋が見えました。淡路島(右側)へつながっています。3900メートル以上の全長を持つ、世界最長の吊り橋。


展望室から下を見るとプラネタリウムの丸い屋根。手前のクリーム色のスペースには各種の日時計が置いてあります。


室内の丸天井に星空を投映し、太陽・月・惑星などの運行、恒星の日周運動などを示す、プラネタリウム。本来、この機械の事をプラネタリウムというようです→プラネタリウムとは|プラネタリウム|明石市立天文科学館。暗くてほどよく冷房も効いた空間で天体の動きを見たり星座にまつわる話を聞いたり、50分ほどのプラネタリウム・タイムでは、穏やかな夏の午後を過ごすことができました。写真右下には明石海峡大橋が描き込まれています。


館内の展示から。「北欧の宇宙観」を見て、ワーグナー『リング』の世界観を思い出しました。「ワーグナー英雄伝説の背景である北欧神話の世界を広げ、さらにそれに独自の19世紀的世界観をとり混ぜて、独創性の高い作品を作り出しました」→時代性を超越した創作神話『ニーベルングの指環』


一階にある、東経135度子午線をイメージしたというこの作品「Time Gate」を見て、何となくこれが聴きたくなりましたw→YouTube


帰り際、見てみると、隣は松平家のお墓になっていました。

(J)