じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

生誕125年 信時潔とその系譜

23日(金)が祝日となり、三連休となりました。皆様はどこかへ、お出かけでしょうか。私は今日は引きこもっておりましたが、少し雨降る昨日は、千駄ヶ谷の津田ホールで開催された「生誕125年 信時潔とその系譜」演奏会にお伺いしました。神宮外苑いちょう並木もほどよく色づき、国立競技場では「JリーグJ1昇格プレーオフ決勝」が行われていたようで、千駄ヶ谷駅前にも人があふれていましたが、津田ホールにもたくさんのお客様がいらっしゃっていました。
以前にもお伝えしましたが(◆)、この演奏会は戸ノ下達也氏が代表を務める洋楽文化史研究会主催で、作曲家、信時潔(1887〜1965)の作品と、その生涯を紹介する演奏会でした。最初に、実行委員長の大中恩先生と、神津善行氏のプレトークがあり、信時先生との思い出をお話されていました。
演奏会の前半は「器楽の系譜」として構成され、花岡千春氏のピアノで《木の葉集》他、ルツ・レスコヴィッツ(Vn)、松実健太(Va)、唐津健(Vc)、寺嶋陸也(Pf)各氏による演奏で《かどでの朝》他が演奏されました。演奏会後半は「声の系譜」として、栗山文昭(指揮)、コーロ・カロス(合唱)、寺嶋陸也(Pf)の皆さんによる演奏でしたが、中村眞理(演出・舞台監督)、大鷲良一(創光房/照明)氏による演出があり、曲間で、信時先生の言葉としてのMCが入り、その生きた時代を再現されていました。信時潔門下の下總皖一、長谷川良夫、高田三郎大中恩、各氏の作品も演奏されました。
プログラムも充実していて、信時先生の事が良くわかる一冊です。写真もたくさん掲載されていますし、寄稿、小論、そして信時裕子さんによる年譜、系譜、作品表、校歌・社歌・団体歌一覧表が掲載されています。

こちらが、そのプログラムの表紙。
たびたびご紹介しておりますが、CDはこちらです。『SP音源復刻盤 信時潔作品集成(6枚組)』(2008年発売)「沙羅」「海道東征」「木の葉集」など全111曲を収録。信時潔先生のお孫さんの信時裕子さんによる全144ページの解説書が付属しております。

そして、本日も恒例?の寄り道。演奏会の帰りは、千駄ヶ谷駅東京体育館)から15分間隔で発車している、青いハチ公バス(神宮の杜ルート)に乗って、表参道へ。運賃100円で、おしゃれなお店を眺めながら渋谷方面まで行ける、ちょっとした散策コースです。表参道ヒルズで一足早いクリスマス気分を味わってみました。(写真:表参道ヒルズ

(制作担当:うなぎ)