今日は弘が落語@居酒屋をレポートいたします。よろしくお願いいたします。
先週11月25日(日)に、なじみの初台商店街で寄席があるというので行ってまいりました。初台は行政区画としては渋谷区に属しますが、新宿区との境にあり、すぐ向こうに高層ビルが見える一方で昔ながらの住宅地や商店街も残っているような場所です。最寄の初台駅は新宿から一駅で、オペラシティや新国立劇場に行くのに使われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
新宿、といえば末廣亭が有名ですが、今回の寄席はまったく普通の居酒屋さんで催されました。下が普段の日の会場です。掘りごたつの長机に低めの天井。机と机の間の1メートルにも満たない場所に高座を設け、噺家さんは立ち上がる時に頭をぶつけそう!
さて、演目は新作と古典から『動物園』と『火焔太鼓』の二席。落語家は笑福亭瓶二さんと柳家小太郎さんで、上方(瓶二さん)と江戸(小太郎さん)の組み合わせ。出囃子は、通常三味線・太鼓・笛等による生演奏ですが、この寄席では小さなCDプレイヤーで代用されました。
このように省スペースかつ短時間の構成でしたので、しっかり寄席を楽しみたい方には物足りないかもしれませんが、初めて落語を聴く方やお子さん、手軽に落語を楽しみたい方にはもってこいだったのではないでしょうか。実際に、十数名の観客の中に小学校低学年と思われるお子さんが一人いましたが、私の隣で終始大笑い。『火焔太鼓』は古典ゆえにどこまで理解して笑っていたか定かではありませんが、『動物園』ではちゃんと「落ち」も通じていたようです。
その『動物園』は調べてみると、原作がイギリスの話で二代目桂文之助が落語に仕立てたとのこと。子供から大人まで、国籍問わず楽しめる代表的な話の一つのようです。
ストーリーは平易で、まず仕事からあぶれてブラブラしている男の元に、仕事の話が転がり込むところから始まります・・・。その仕事とは移動動物園で死んだ虎の皮をかぶって、代わりに檻に入るというもの。初めは虎になりきって仕事にいそしむ男でしたが、「これから虎とライオンの格闘ショーを始めます」という園内放送を聞いて恐怖のどん底に落とされます・・・。
さて、どうなるのでしょう?落語は「落ち」が面白いもの。この先は財団でもCDを発売しておりますので、ご興味のある方は是非聴いてみてくださいね。
商品詳細→じゃぽ音っと作品情報:ビクター落語 上方篇 五代目 桂 文枝(2) 紙屑屋/崇徳院/動物園 / 五代目 桂文枝
(弘)