じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

特別プログラム「幸魂奇魂」

2月13日(水)から本日まで三日間にわたって国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された全国劇場・音楽堂等アートマネジメント研修会2013(主催:文化庁社団法人 全国公立文化施設協会)。この研修会での特別プログラムとして昨日14日に行なわれた、口語訳による日本音楽の新しいエンターテインメント 邦楽オラトリオ―「幸魂奇魂(さきみたま くしみたま)―古事記より」―を拝見、撮影をしてきました。

第一部「邦楽公演開催ワークショップ」第二部「幸魂奇魂(さきみたま くしみたま)」の二部構成。第一部では、舞踊評論家(邦舞)の平野英俊さんと当財団理事長に加え、先頃2012年度 第54回 日本レコード大賞企画賞を受賞した2枚組CD作品「幸魂 奇魂(さきみたま くしみたま)―古事記より―」(写真)の構成・全作曲を手掛けられた横笛奏者の藤舎貴生(とうしゃ きしょう)さんがステージに登場、この邦楽オラトリオが生まれた興味深いエピソードを貴生さんご自身からたっぷりとお話していただきました。
 
そして第二部では「幸魂奇魂」全9曲より「八俣の大蛇(やまたのおろち)」「沼河比売(ぬなかわひめ)」「幸魂奇魂」の抜粋ヴァージョンで披露されました。
 
女優の一色采子さん(朗読)、藤舎貴生さん(笛)のほか、箏と十七弦、三味線、唄、囃子、太鼓という編成。昨年2月京都南座で二日間三公演にわたって披露された際は能の地謡(じうたい)、尺八や雅楽の笙(しょう)、胡弓などが加わり、和楽器によるオーケストラ、合唱隊による大編成でしたが、たとえ今回のようなコンパクトな編成であっても曲の真髄がはっきりと感じられ、その迫力、魅力を味わうことができました。3曲でおよそ45分ほどの時間でしたが、堪能していると実にあっという間。おそらく初めて曲をお聴きになった方が多かっただろうと思いますが、終演後の拍手はひときわ大きく感じられました。とても素晴らしかったです。

この模様はじゃぽ音っとで、あらためてレポートをする予定です!

(じゃぽ音っと編集部T)