じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

和楽器ご紹介(4) 「尺八その2」

今日は、夜は冷え込みましたが、日中は花見日和だったそうですね。私の家の近所の小学校の桜は、まだ五分咲きくらいでしたが、もう何十年も変わらない桜を見ると、気持ちだけが子供の頃に戻って、いろいろな事を思いだします。

本日はご無沙汰しておりましたが、小学生の皆さんにも知っていただきたい、和楽器ご紹介シリーズです。
今回は、尺八(2)です。前回、和楽器ご紹介(3)「尺八」◆をご紹介してから、早7ヶ月。気長なシリーズとなりましたが、滋賀県出身の尺八奏者Tさんが、尺八をたくさんお持ちでしたので、早速無理なお願いを申しまして、見せていただきました。(このシリーズは、いつも突撃系です。T様、皆様、ご協力ありがとうございます!)

上の4本が、お持ちになっていた楽器です。
尺八は、標準の長さが一尺八寸(一寸=3cm強、一尺=10寸で、約54.5cm)であることに由来するそうです。真竹の根元を使い、7個の竹の節を含むようにして作るものが一般的とのことです。長さの違いを見せていただきました。
☆一尺六寸管☆
まずは、一尺六寸管。全部の指穴(指孔)をふさいだときに、出る音を「筒音(つつね)」と言うのだそうですが、その筒音を管の略称として用いることがあるそうです。一尺六寸管は、筒音がE(ミ)の音。ですのでE管と呼ぶこともあるそうです。宮城道雄の代表作「春の海」を演奏するときは、この管を使用します。

☆一尺八寸管☆
全部の指穴をふさぐと、D音(レ)が鳴ります。D管ですね。標準の尺八は、この一尺八寸管です。三曲合奏(三曲=箏・三弦・尺八)では、だいたいこの管を使用します。

☆二尺一寸管、二尺三寸管☆
筒音がそれぞれ、H(シ)、A(ラ)となります。こちらは、尺八古典本曲を吹く時に使用されることが多いそうです。音階はどんどん下がっていますね。長くなる程、低い音域となります。


一尺一寸管から二尺四寸管くらいまであるそうで、一寸長くなると、半音階ずつ筒音が下がっていくそうです。(例えば、一尺七寸管は、D♯が筒音。)二尺三寸管くらいの長い尺八になると、指穴の開きも長くなって、とどきにくいそうで、指穴の位置を互い違いに開けるなどの工夫がされているそうです。(一番上の写真、ご参照ください。)
壁の目印で、長さの違いが、よくお判りいただけたかと思います。ところでその壁のものは…。

あっ、ひこにゃんだ!かわいい〜。ということで、さりげなく滋賀県もアピール。そういえば、平成19年に関西に行ったとき、ひこにゃんにお会いした気が…。その時の写真。何故かうしろ姿。

話がそれますが、ネコと言えば、先日、国立劇場で、芸妓(げいぎ)姿の猫キャラクター「向嶋言問姐さん」にお会いしました。言問い姐さん、イキですね!

プロフィールは、【性格:女性だが「粋」で「いなせ」で曲がったことが大嫌い。特技:三味線・長唄・太鼓・踊り。将来の夢:日本の文化を世界の人達に伝えたい。】
…だそうです。言さん、是非尺八の紹介もお願いいたします!最後、なんだかよくわからなくなりましたが…。(笑)

(制作担当:うなぎ)