じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

深大寺から神代植物公園へ

先週のことですが、都内、調布の深大寺(じんだいじ)周辺を散策しました。
京王線調布駅から出発。深大寺まではバスもありますが、ぶらぶら歩くことにして、まずは布多(ふだ)天神をめざしました。

調布は漫画家の水木しげるさんが住んでいるということで、参道の天神通りでは鬼太郎にちなむ妖怪たちが迎えてくれました。


布多天神はたいへん歴史の古い神社ということです。祀られている菅原道真公に縁の深い牛の像が境内にありました。受験生はなでると御利益があるとか。
住宅街を抜け、菜の花が両岸に咲く野川を渡って深大寺へ。

水車小屋などがあって、そば畑が広がっていたという昔ののどかな風景がしのばれます。
深大寺奈良時代に開山した古いお寺です。

江戸時代に建てられた山門をくぐり、お参りして境内を散策。昼食は名物の深大寺そばを、地ビールといっしょに味わいました。
食後はにぎわう参道の出店などをひやかしながら、隣接する都立の神代(じんだい)植物公園へ。


東京都公園協会のサイトによれば、「武蔵野の面影が残る園内で、四季を通じて草木の姿や花の美しさを味わうことができるこの公園は、もともと東京都の街路樹などを育てるための苗圃でした」とのこと。日本に古くから伝わる花木の園芸品種を集め、これを保存栽培しているのも特色です。

ちょうど咲き始めたのツツジシャクナゲ、ボタン、フジなど、種類も豊富でみごとでした。
途中から雨になり、傘をさしての散策となりましたが、雨に濡れた新緑もきれいでした。5月に入るとバラも楽しめます。

ところで、「じんだい」と読みは同じなのに、お寺と神さま?とずっと気になっていた「深大寺」と「神代」の関係ですが、東京都公園協会のサイトに次のような解説がありました。

「神代」の名前の由来は?
園名の「神代」は1940年(昭和15)に公園の前身である神代大緑地がこの地に決定したとき、ここが神代(じんだい)村であったのでその名が付けられました。ここは、江戸期から明治の始めまでは深大寺村と呼ばれていましたが、1890年(明治23)に近隣の村と合併して大きな村になった時、「神代村」となりました。深大寺村の名は、733年(天平5)の開基という古刹深大寺に由来し、深大寺の名は、湧水豊かなこの地に祭られた深沙(じんしゃ)大王(西遊記のモデルという唐の三蔵玄奘が、西域で感得した守護神という。深沙大将。)にちなんで付けられたといわれています。神代村は1952年(昭和27)に神代町に、さらに1955年(昭和30)に調布町と合併して調布市深大寺町となり、「神代」という名は、神代植物公園にのみ残ることになりました。

やはり、「じんだい」つながりだったんですね。
帰りは駅までバスに乗ることにして、植物公園の正門前のバス停へ。調布駅前を出発してから、お昼をはさんで3時間弱の散策でした。
鬼太郎に、歴史のある神社にお寺、おそば、植物園と見どころが多い深大寺周辺、連休中のお出かけにもオススメです。

(Y)