じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

歯が痛い

先週の初めから、右の歯がなんとなく重たいなあ、でも上の歯なのか下の歯なのかよく判らず1週間過ごしてました。ところが金曜の晩、モノを口に入れた途端、痛いのが下の奥歯で、それも突然かなり痛くなっているのにびっくり。さらに翌朝になると口が開き難くて、試しにちょっとだけ食べようとしたら、これが激痛でさらにびっくり!
と言うのは、洗足学園音楽大学、現代邦楽研究所が主催する「東京・邦楽コンクール」(第9回本選選考結果はこちら(◆) の審査をご一緒にさせて頂いている箏のI先生(和歌山?のご実家が歯科医と伺いました)がご紹介下さった小田急参宮橋駅からほど近いT歯科(とっても丁寧・親切、治療も十二分に素晴らしく、さらに治療費が大変リーズナブル)に、昨年チェックのために伺ったら、ホンのわずかな虫歯のほかは言うことのない立派な歯と褒められていたからです。実は歯磨きにはあまり熱心でないため、この丈夫な歯は父母のおかげと感謝しつつ3度ほど通院し、虫歯を治して頂いてから参宮橋方面に足が遠のいていたのでした。
それなのに、この猛烈な奥歯の痛みったら!
原則予約のT歯科ですが、そんなことは言っておられず診療が始まる午前9時過ぎにお伺いし、開かない口をだましだまし開いて診て頂いたら、右下の親知らずの周りの炎症との診断。抜かねば治らない、けれども炎症中は麻酔が効かないので、まずは抗菌薬と痛み止め5日間で抑え、その後に抜歯という作戦になりました。そこで抗生物質ケフラール(◆) と、鎮痛剤のロキソニン(◆) を頂いて、早速飲み始めました。
ところで「親知らず」でいつも思い出すのが、新入社員として初めて配属されたビクターレコード商品部。
すでに土地はすべて佐川急便に売却され、その大型物流施設「SGリアルティ横浜」(◆) になっている、日本ビクター発祥の地にレコード部門の商品部があり、毎朝作業服に着替え、朝礼では「永遠のテナー柴田睦陸先生」が歌うレコードに合わせて社歌を歌っていました。(柴田先生百周年記念アルバムについてのブログはこちら(◆)

その商品部での忘れられない日・・・。その日、前歯が少し痛んだので、ビクターの先輩社員に聞くと構内の診療所に歯医者もあると。でもそこで先輩からの大事な忠告。「行くのはいいけれど、必ず歯を抜かれるから覚悟しな・・」
そんなことはあるまいと、大きな体育館のあるビル上階の歯科に行くと、前歯を診る前に奥歯の点検。そこでご神託、「曲がって生えてる親知らずを、今日これから抜く」と。結局、有無を言わさずに抜かれました。あんまり悔しくて(まだ20歳そこそこの青二才!)、本当に抜くべき歯かどうか後で確認のため、抜かれた歯をもらって職場に戻りました。どうですか、これって?と40年近く思っていましたが、今日、またもや酷くなった親知らずの痛みの中で心底思ったのは、「あの時抜かれるべき歯は、こっちの歯だった」ということでした。

(理事長 藤本)