じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

暑気払いに甘酒

全国的に例年にない酷暑が続きます。みなさまいかがお過ごしでしょうか? なんと本日午後13時42分、高知県四万十市では、国内で観測されたもっとも高い気温、41度を記録したそうです!
最近、人形町(東京)の甘酒横丁だったか、暑気払いに甘酒をいただいている方にインタビューしているTVの映像が目に入りました。自分の場合、甘酒をいただくのはもっぱら初詣のあと。てっきり冬の飲み物なのかと勝手に思いこんでいましたが、もともと甘酒は夏の飲み物だったんですね。

Wikipedia「甘酒」

かつては夏に、「甘い・甘い・あ〜ま〜ざ〜け〜」などの文句で行商も多く、冷やしたものまたは熱したものを暑気払いに飲む習慣があり、俳句では現在でも夏の季語となっている。夏に飲む場合は夏バテを防ぐ意味合いもあり、栄養豊富な甘酒は体力回復に効果的ないわば「夏の栄養ドリンク」だとして、江戸時代には夏の風物詩だった。守貞漫稿には、「夏月専ら売り巡るもの」が「甘酒売り」と書かれており、非常に人気がある飲み物であった。当時の江戸幕府は庶民の健康を守るため、誰でも購入できるよう甘酒の価格を最高で4文に制限していた。(Wikipedia「甘酒」、歴史)
※「守貞漫稿」は江戸時代の風俗、事物を説明した百科事典のことだそうです。

江戸時代の庶民に愛された夏の味、甘酒をいただき、なんとかこの酷暑を乗り切りたいと思います。
Webサイトでの「作品検索」より、曲名「甘酒」で検索してみました→結果はこちら
そのなかから一枚ピックアップさせてください。
『端唄 根岸悦子 Ⅳ』

甘酒茶屋」が収録されたこちら、粋な雰囲気がどこか涼しげでもあり、暑い夏にも合いそうに思います!

(じゃぽねっと編集部T)