じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

鬼太鼓座クロニクル  Part 3

8月10日に発売された同作品(→ じゃぽ音っと作品情報:鬼太鼓座クロニクル(6枚組) /  鬼太鼓座)は、おかげさまで好評で、品切れのお店もでるほどです。今回は、収録されている3枚目の作品「伝説」についてご紹介したいと思います。

<SACG-30007>
アルバム・タイトル:鬼太鼓座 「伝説」
CD番号:VICG-42(1994年10月21日発売)
タスキ・キャッチコピー:
「20ヘルツ・超重低音!鬼太鼓座が帰ってきた!!全米3年間、350公演のマラソン・コンサートをやり抜き、創設以来25年間の「伝説」に挑む若き鬼太鼓座、待望のセカンド・アルバム!」
エグゼクティヴ・プロデューサー:田耕、黒河内茂
録音ディレクター:藤本草
録音エンジニア:奥原秀明
収録会場:所沢ミューズホール(埼玉県)、玉村町文化センター(群馬県
収録日:1994年7月18日〜20日、8月20日〜23日
録音レコーダー:ソニー PCM-3348 (48chデジタル・レコーダー)
トラックダウン・スタジオ:ビクター青山スタジオ201編集室
トラックダウン再生レコーダー:ソニー PCM-3348 (48chデジタル・レコーダー)
トラックダウン録音レコーダー:ビクター DAS-900(2ch デジタル・レコーダー)
SACDマスタリング・スタジオ:ビクタークリエイティブメディア(株)マスタリングセンター
マスタリング・エンジニア:杉本一家
マスタリング再生レコーダー:ビクター社 DAS-900 (2ch デジタル・レコーダー)
〈収録曲〉
1. 大太鼓
2. 三国幻想曲
3. 五木の子守歌
4. 屋台囃子
5. チンドンヤ
6. 打つ八丈


SACDボックス収録に当たって>
巻頭にも記した玉村町文化センターでの録音初日。ホール開館時刻から機材を運び入れ、大楽屋を仮設のモニタールームに作り替え、舞台上と客席内にマイクロフォンを設置する。可搬型のミキシング・コンソール、マイクロフォン・アンプ、レコーダーなど全ての極性チェックを済ませる。毎回持参するのが、エンジニアそれぞれのこだわりがあるCDアルバム。スピーカーからの再生音がどんなふうに聴こえるかで、その部屋の音響特性を耳で確認する。ホール録音に欠かせない作業がいつも通りの手順で11時過ぎに終了。さあそれではマイク・チェックのために締太鼓から音をもらおうかと願い出ると、「ちょっと待ってほしい」と田さん。舞台上に集められた鬼太鼓座メンバーを座らせて、田さんの話が始まった。「何故、今日この録音をするのか、それは誰のためなのか。何が大事なのか…」時折覗きに行く我々スタッフを横目に、田さんの話は夕方5時まで続いた。その中には、まだ日本語がまったく判らないケルビンとアーサーも。今回のS A C D 化にあたり、このアルバム<SACG-30007>とひとつ前の<SACG-30006>は、44.1 kHz /16bitデジタル・マスターからのアップ・コンバートによって192kHz/24bitのSACDマスターへと生まれ変わった。

(Yuji)