じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

「第三十三回 栄芝の會」

先日10月27日、三越劇場に行ってきました。その日、三越の廻りはとても賑わっていまして、電柱の垂れ幕を見ましたら「第41回 日本橋・京橋まつり 大江戸活粋(かっき)パレード」(12:00〜15:00)が行われていたようです。(江戸の活粋を現代に甦らせるとして「マーチングパレード」や全国各地の祭りや伝統芸能のパレードなど。)

さてさて、私の目的は4時から開演の「第三十三回 栄芝の會」

毎回超満員の栄芝さんの演奏会。今回はどんなテーマの舞台なのでしょうかとワクワクしながら足を運ばせて頂きました。

第一部は小唄、今年近松門左衛門生誕三百六十年と河竹黙阿弥没後百二十年にあたり芝居小唄を。高音の清々しい唄声を聞いていますと、江戸にタイムスリップした気分に。それぞれの曲の前には女優波乃久里子さんによります、歌舞伎のお話が流れます。その曲名にまつわるお話はとても解りやすく時には笑いをも誘います。「心中」の歌舞伎舞台があまりにも人気が出て、心中も大流行。なので暫く心中ものの舞台を中止にしたとか。弁天小僧は言うなれば、江戸のオネエ?!節分は江戸時代には大晦日に行なっていたとか?第一部の最後は「吉三節分」♪こいっあ春から縁起がいいわえ〜

第二部は端唄、江戸もようの曲を全部で10曲!(「お江戸日本橋」「梅と松とや」「縁かいな」「芝で生れて」「二上角力甚句」「深川節」「佃流し」「すててこ節」「さわぎ」)お囃子とともに江戸の風情が頭をよぎり、チャキチャキの江戸の勢いが肌で感じらました。

当日の舞台のお着物は、小唄の内容に合わせて第一部の前半は白系のお着物、後半は颯爽とした黒いお着物。第二部はピンクに近い薄紫の蝶々の模様のお着物でした。

唄い終わって花束贈呈に現れましたのは、ナレーションでご活躍しました波乃久里子さん、そして朝丘雪路さん。
お二人して、栄芝さんをお母さんとお呼びしていてビックリしましたが、栄芝さんはコソッと「私と三つしか違わないのよ」と(笑)。舞台の上の御三方はとても華やかで、最後に三本締めで締めくくりました。

次回、「第三十四回 栄芝の會」は平成26年10月26日(日)三越劇場にてです。

(japogirl)