先日、熱海に行ってまいりました。
熱海といえば、金色夜叉の「寛一、お宮」。久しぶりに寛一・お宮像を見ました。ああ、相変わらず鉄下駄で蹴られていらっしゃいますね。痛そう。
あいにく天気も悪く、にわか雨も振っていたので、ほぼ宿でで過ごすことになりました、とほほ。
ですが泊まった宿が老舗旅館で、見るものも多くて面白かったので、退屈しないで済みました。とっても素敵な宿「古屋旅館」のご紹介を少々。
200年以上続く旅館で、門は あの黒澤明監督の映画『影武者』で使用されたものだそうです!荘厳かつ重厚。。
この旅館を守っていた内田家の先祖が武田系列の武士であったとの言い伝えもあり、門の上部には武田菱が見えます。
門を入ると、明治の文豪・徳富蘇峰の碑や、平安の狂気の帝と言われた陽成天皇の生母・藤原高子と密通し流刑となった京都東光寺の僧・善祐の墓など、なかなか面白いものがあります。
そして敷地内には「古屋天満宮」という神社もあって、菅原道真が大宰府へ島流しにされた際、無念の意で彫った自像七体の内の一体が祀られているとのこと。
今現存する三体を所有する神社は、大宰府天満宮と北野天満宮、それにここ古屋天満宮であるそうです。頭が良くなりますように、きちんとお参りしてきました。
館内にもいろいろ展示物がありますが、特に面白いものとしては、日本で一番古いラジオがありました!!保存状態が良いので、今も動くそうです。感動〜。
大正13年に輸入され、天皇家、逓信大臣犬養毅、三井物産本社、三井本家、そして古屋旅館に各一台ずつ納入されたそうですが、現存するのはこれ1台だけだそうです。
熱海に滞在中の宮家の方々など、沢山の方が聞きにいらしたとのこと。
海軍東郷平八郎元帥もここを常宿としてらっしゃたそうで、囲碁対戦中の写真や碁盤、手紙、筆などと一緒に説明書きが展示されていました。
ほかにも東洋のジャンヌダルク・川島芳子、坪内逍遥、横山大観など著名人の書や書簡など展示されていました。みんな温泉好きだったんですね、、、。
もちろんお湯も、熱海七湯のひとつである『清左衛門の湯』源泉を所有しているとのこと、やわらかな温泉がたっぷり楽しめました。
興味のある方は、是非訪れてみてください。
(まりちょ)