11月の三連休の一日、東京・駒込の六義園(りくぎえん)に行ってきました。
江戸時代のぜいたくな大名庭園の姿を伝える六義園は桜と紅葉が有名です。
この日は紅葉の盛りにはまだ少し早かったのですが、連休中ということもあって切符売り場に行列ができていました(10〜15分待ち)。この週末あたりが見頃のようです。12月7日までは夜間も開いていてライトアップが見られます。→ 【六義園】紅葉と大名庭園のライトアップ|六義園|公園へ行こう!
元禄時代、五代将軍・徳川綱吉から与えられた土地に、柳沢吉保が自ら設計し、作り上げた庭園が六義園です。柳沢吉保は忠臣蔵などの時代劇では悪役のイメージがありますが、文学的造詣が深く、和歌にも通じていたそうです。和歌に詠まれた88の名勝の景観を再現させたという優雅な風情は、都会の真ん中であることを忘れさせてくれます。
当日はボランティアの庭園ガイドさんについて回ったおかげで、見どころを教えてもらい、いっそう楽しめました。
六義園を1時間ほど散策してから、さらに地下鉄の本駒込駅まで散歩しました。
まず、富士山に見立てた富士塚の上にある駒込富士神社。急な階段を昇ってお参りしました。
次に立ち寄ったのが吉祥寺、立派な境内です。現在の武蔵野市の吉祥寺は、明暦の大火の後、この門前の人たちが移り住んだことによる地名だそうです。
歌舞伎や文楽でおなじみの「八百屋お七」の舞台になったお寺でもあり、お七と吉三郎の比翼塚がありました。
最後に訪ねたのは、吉祥寺のお向かいにある南谷寺の目赤不動尊。
都内には5つの色のお不動さまがいらっしゃいます。目黒、目白もそれにちなむ地名とのこと。ほかに目青と目黄があるそうです。
駒込から本駒込まで、江戸の名残をいろいろなところに感じながら歩いた秋の午後でした。
(Y)