4月の第2土曜日、駒込周辺を散策しました。お花見の予定で計画していたのですが、今年の東京は開花、満開、花吹雪とかけ足で、残念ながら桜はほとんど散ったあとでした。
駅の横で、こんなかわいいポストに気がつきました。裏に「ソメイヨシノ発祥の地」とあります。JR駒込駅の発車音が「さくらさくら」であることに納得!
駅のすぐ隣りの「染井吉野桜記念公園」の桜もほぼ散っていて、写真に写っているのはほかの種類のようです。
「染井吉野桜発祥の里 駒込」の記念碑には、こんなふうに書かれていました。
駒込の一部は江戸時代「染井」と呼ばれ、巣鴨とともに花卉・植木の一大生産地であった。この地で江戸時代以後多くの優れた園芸品種が誕生したが、なかでも染井吉野は、当地の地名から名付けられ、世界を代表する桜の品種となった。
桜の古木が多い染井霊園では、地面に花びらが敷きつめられていました。満開のときはさぞみごとだったことでしょう。
昭和の雰囲気を残す「しもふり(霜降)商店街」を抜けて、旧古河庭園へ。
洋館とバラのお庭が有名ですが、段差のある広い敷地の低いほうは広大な日本庭園になっていて、変化のある石組みや滝もあります。
新緑がまぶしく、春から初夏へ、季節の移り変わりを感じた一日でした。
最近おもしろく読んだ朝井まかての小説「花競べ 向嶋なずな屋繁盛記」は江戸の花師が主人公ですが、ちょうど染井の辺りも出てきたので、とりわけ興味ぶかく歩きました。植物や園芸が好きな方には、駒込散歩とともにオススメです。
『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』(朝井 まかて):講談社文庫|講談社BOOK倶楽部
(Y)