じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

第二回 利根英法記念 邦楽コンクール

昨日、第二回利根英法記念 邦楽コンクール浜離宮朝日ホールで開催されました。

今回で二回目を迎えるこのコンクールは、箏・三弦奏者として大いなる才能を期待されながらも、29歳で夭折された利根英法さんの邦楽に対する熱い遺志を受け継ぎ、品格のある新しい時代感性を秘めた人材を発掘すべく創設されました。

利根英法さんは、兵庫県相生市出身の箏・三弦奏者で、東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業後、第16回賢順記念全国箏曲祭コンクール最高位「賢順賞」受賞。その後数々のメディアにも出演し、邦楽の垣根を越えた多岐に渡る活躍をなさっていましたが、2011年7月に享年29歳の若さで永眠されました。詳しいプロフィールはこちら

その利根さんの「邦楽の魅力を広めたい」という遺志を受け継ぎ、ご両親が退職金を元手に、利根さんの名を冠したコンクールを企画。「邦楽は入賞しても活動の場がない。将来的には基金を募り、若い演奏家を支援していきたい」という、専門家を目指す若い演奏家には大変ありがたい、思いのこもったコンクール。
本戦出演者たちの熱の入った演奏はもちろん、豪華な審査員陣、ゲスト演奏などにも、これからを担う若手演奏家に対する大きな期待が感じられました。

次回の「第3回邦楽コンクール」は、テーマを「古典 箏曲地唄」として2016年冬に開催予定だそうです。これからの邦楽界を担ってゆく優秀な若手邦楽演奏家がどんどん活躍出来るようになるためにも、是非多くの方の参加、応援をお願いいたします。

(まりちょ)