じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

音工場 レクチャー・シリーズNo.8 清元って何さ?

初めまして!本年よりブログスタッフに加わりましたYuriKと申します。どうぞよろしくお願いいたします。
きょうは、「音工場」(おとこうば)の話題をお送りしたいと思います。
目白通り神田川に沿って江戸川橋から飯田橋方向に少し歩き、左手に折れて小桜商店街を進むと、右手のビルの2階に「音工場」の看板が見えてきます。
「音工場」とは…1987年にスタートした、ガムランのスタジオです。民間では日本初。そして、ジャワ・ガムランとバリ・ガムランの両方が揃っているという、民間では日本で唯一のスタジオなのです。
設立当初は大田区内の元工場を改装して使っていたことから、「音工場」の名称が付きました。
主宰者の田村史子氏(筑紫女学園大学准教授)は、ガムラン研究の第一人者で、インドネシアの芸術グループの招聘公演や、日本とインドネシアの芸術家の共同公演などを、数多く企画してきた方です。
「音工場」では、ジャワ・ガムラン、ジャワ舞踊、バリ男性舞踊の定期講座を開催するほか、バリ伝統絵画の体験講座も不定期で開催しており、インドネシアの音楽と文化を、誰でも気軽に学べるようになっています。
また、このスタジオを活動拠点とするジャワ・ガムラン・グループ“カルティカ”とジャワ舞踊グループ“クスモ”によるコンサートが時折開催され、アットホームな空間でジャワの音楽と文化が体感できます。現地で買い付けたリーフティーでスタッフの方が淹れてくださるジャワティーのサービスも嬉しいところです。


こちらのブログで1月12日に話題にした富岡八幡宮の例祭で、毎年8月に「お神楽」「獅子舞」としてバリのガムランとバロンの舞を奉納している深川バロン倶楽部も、しばしば、このスタジオで練習しています。
近々開催される『音工場レクチャー・シリーズNo.8 清元って何さ?』の情報をいただきましたので、ここでご紹介させていただきます。

音工場 レクチャー・シリーズ No.8 『清元って何さ?』
[日時] 1月27日(日) 16:30〜18:30
[講師] 清元栄吉
[受講料] 一般=2,500円/学生=1,500円
[お申込方法] お名前、ご住所、お電話番号(連絡のとりやすい番号)を、お電話(03-5684-1344)またはメール otokoba☆otokoba.com (☆を@に変えて)で
[アクセス] こちらをご覧ください



講師の清元栄吉氏は、東京藝術大学音楽学部作曲科を卒業後、清元榮三郎師に入門。1989年に清元栄吉の名を許され、清元節三味線方として、歌舞伎、日本舞踊公演などに出演し、また幅広い分野で創作活動を展開しておられます。第17回財団法人清栄会奨励賞、第33回松尾芸能賞邦楽新人賞、第16回日本伝統文化振興財団賞を受賞されました。
藝大在学中には、いろいろな民族楽器を学ばれ、とりわけジャワ・ガムランを熱心に勉強し、当時、客員教授としてインドネシアから来日していたサプトノ氏から、直接指導を受けたそうです。特に太鼓に非凡な才を発揮されていたとか。複雑なリズムを叩き分けて曲の進行をリードするガムランの太鼓は、大黒柱のような重要な存在です。そして専攻の作曲科はクラシック音楽の作曲を学ぶセクションですから、栄吉さんの脳内・体内には、実に多様な音楽が息づいているのではないでしょうか。
当日は、清元の実演とレクチャー、さらに浄瑠璃のワークショップもあるそうですから、清元について、立体的に楽しく学べる、貴重な時間が持てそうです。
それで、清元って、いったい、何なのでしょう?…謎が深まった方は、ぜひ、このレクチャーに参加なさってみてはいかがでしょうか???

音工場公式サイト

(YuriK)