じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

「古典芸能の精髄~日本舞踊」配信のお知らせ

「古典芸能の精髄~日本舞踊」(主催:文化庁、主催・制作:公益財団法人日本伝統文化振興財団)は、以下の3つの動画配信プラットフォームで2021年2月20日(土)朝8時から配信を開始します。

長唄「雨の四季」と清元「子守」の2演目が視聴できます。

 

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動画配信プラットフォーム

360channel https://www.360ch.tv

観劇三昧 https://v2.kan-geki.com

U-NEXT https://video.unext.jp

 

視聴料金:2,200円(税込)

配信期間:2021年2月20日(土)午前8時~4月19日(月)23時59分

 ご希望の配信プラットフォームから、それぞれのご利用方法に沿ってチケットを購入してご視聴ください。

 

出演者などの詳細は、じゃぽブログのこちらの記事をご覧ください。

japojp.hateblo.jp

 (Y)

映像配信予定!「古典芸能の精髄~日本舞踊」

文化庁委託事業の公演「古典芸能の精髄~日本舞踊」(主催:文化庁、公益財団法人日本伝統文化振興財団)を2021年1月23日(土)、日本橋公会堂で無観客で収録しました。2月に映像配信の予定です。

日本舞踊の立方は第24回日本伝統文化振興財団賞受賞者の花柳大日翠さん(はなやぎ おおひすい)さんです。

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jtcf.jp

演目は詩情豊かな長唄「雨の四季」と軽妙な清元「子守」。対照的な二つの舞踊をお楽しみいただけます。

演奏は長唄三味線の人間国宝、杵屋勝国さんをはじめとする錚々たるメンバーで、極上の音楽をお届けします。

2月20日配信開始予定ですが、詳細が決まりましたらお知らせします。

 

「古典芸能の精髄~日本舞踊」

 

長唄「雨の四季」

清元「子守」

 

日本舞踊 花柳大日翠

長唄

唄   杵屋勝四郎

    松永忠次郎

    杵屋巳之助

三味線 杵屋勝国(人間国宝

    今藤美治郎

    杵屋勝国毅

清元

浄瑠璃 清元美寿太夫

    清元清榮太夫

    清元清美太夫

三味線 清元美治郎

    清元栄吉

上調子 清元美一郎

 

   中川善雄

囃子  望月太津三郎

    堅田新十郎

    堅田昌宏

    堅田

 

文化庁委託事業「文化芸術収益力強化事業」

主催:文化庁、公益財団法人日本伝統文化振興財団

制作:公益財団法人日本伝統文化振興財団

「伝統を未来に・・・」2021

頌 春

 日本伝統文化振興財団は平成五年の発足以来、日本の伝統文化の振興と発展に向けた公益事業に取り組んでまいりました。引き続き無形文化の記録・保存・公刊、公演事業、国際交流、教育支援など日本の伝統文化を支える事業を推進していく所存です。

 昨年来猛威を振るうコロナ禍は、日本はもとより世界中の文化に対する脅威ともなっていますが、いまこそ文化を将来に継承し、振興していくことが責務であると考えております。ともに手を携えて、この難局を乗り切って参りたいと存じます。 

 皆さまには、変わらぬご支援ご協力を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。

 

      令和三年元旦

 

          公益財団法人日本伝統文化振興財団 理事長 藤本 草

「雪墨 YUKISUMI/藤本昭子 佐藤允彦」文化庁芸術祭(レコード部門)大賞受賞!

日本伝統文化振興財団制作のCD「雪墨 YUKISUMI/藤本昭子 佐藤允彦」(2020年4月22日発売)が、令和2年度(第75回)文化庁芸術祭レコード部門の大賞を受賞しました。

地歌箏曲の藤本昭子さんとジャズピアノの佐藤允彦さんという驚くべき組み合わせで、日本の古典音楽、地歌(じうた)を演奏したアルバムですが、その組み合わせの妙により「ゆるぎない地歌の真髄を際立たせることに成功している」との評価をいただきました。

受賞理由

地歌箏曲とピアノという異次元の組合せでありながら、綿密な計算と両者の豊かな感性によって新たな世界を見事に提示した。「手付」ともいえる佐藤充彦の優れたピアノパートの作曲とそれに呼応する録音、そこに藤本昭子の確かな歌と効果的に控えられた三弦という足し算と引き算の妙によって、ゆるぎない地歌の真髄を際立たせることに成功している。

 CDタイトルの「雪墨」について藤本昭子さんは次のように述べています。

「雪墨」は白銀と墨痕を端的に表す言葉で、真っ白な新雪の上に落とした墨が滲んでいくように「古典と現代」、「様式と自由」、「東洋と西洋」など対極にあるものが出会い、それぞれの輪郭がやがて溶融した果てに、本来の姿がはっきり浮かび上がってくることをイメージしての命名です。古典は今も輝き続けています。「雪墨」は、新たな角度から古典の真価と可能性に光を当てることを意図して企画しました。

 

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藤本昭子さんは日本伝統文化振興財団賞第7回の受賞者です。今年10月18日に開催された「第17回 藤本昭子演奏会」(紀尾井小ホール)で、文化庁芸術祭音楽部門の大賞を受賞されました。同じ年に音楽部門と、演奏に参加したレコード部門の両方で大賞をとる例は、おそらく初めてだろうとのことです。おめでとうございます!

地歌ファンの方も、また地歌にはあまり馴染みがないという方も、ぜひこのCDを聴いてみていただきたいと思います。


惜しくも受賞は逃しましたが、当財団からほかに次のCD3点が今年度の芸術祭に参加しています。あわせてご紹介します。

(Y)

 

演奏会再開/公演情報

2020年10月8日、トッパンホールで開催された「第十四回 善養寺惠介尺八演奏会」に伺ってきました。今年の春から、コロナ禍で邦楽の演奏会も軒並み中止、延期となったなか、本当に久しぶりの演奏会でした。

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チラシには、ご本人のメッセージとして「新型コロナウイルス感染拡大の中での開催につきましては、延期・中止すべきか否か、大変迷うところでございましたが、我々に必要なものは身体の健康は元より、胸のわだかまりを融かし、心に清涼の風を通すことこそ最も大切であるとの思い止み難く、開催を決断いたしました。」とありました。

会場では感染防止対策がさまざまにとられ、客席は一つおきの指定。ホール定員の半分にして、一日2回の公演でした。

祈りのようにも聞こえる「松巌軒 鈴慕」に始まり、「霧海篪」の独奏、田辺頌山さんとの二本の尺八による「鹿の遠音」、三弦の藤本昭子さんとの一挺一管 「竹生島」、 箏の山登松和さんとの自在なコラボレーション「虚空・乱輪舌による構成曲」まで。考え抜かれたプログラムと素晴らしい演奏にしみじみと聴き入りました。生の演奏をその場で全身で味わえるのは何とありがたいことかと思わずにはいられませんでした。

 

邦楽もそろそろ演奏会を再開する動きが出ています。当財団で後援している公演情報はこちらからご覧になれます。

concert.jtcf.jp

感染防止のため、会場の定員を減らしたり、マスク着用、連絡先の届け出など主催者はいろいろと工夫されています。ご協力のうえ、お楽しみいただければと思います。

とはいえ、遠方だったり、体調やさまざまな心配から会場には来られない人のために、オンラインで配信する演奏家も増えています。

善養寺さんもこの演奏会のアーカイブを配信するとのこと。また、はじめから無観客でオンライン配信という公演もあります。自宅でゆっくり鑑賞というのもまた別の楽しみ。こちらもぜひチェックしてみてください。        (Y)

第24回日本伝統文化振興財団賞と第9回中島勝祐創作賞

第24回(令和2年度)日本伝統文化振興財団賞の受賞者は、日本舞踊家の花柳大日翠さんに決まりました。

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花柳大日翠さん

 「日本伝統文化振興財団賞」は、わが国の無形文化の保存・振興・普及に努めることを目的とする当財団の顕彰事業の一環として、伝統芸能分野で将来いっそうの活躍が期待される優秀なアーティストを毎年一名顕彰するものです。賞金は50万円。副賞としてDVDを制作し、受賞者の技芸を広く紹介します。

 花柳大日翠さんの贈賞理由は次のとおりです。

 幼少時から舞踊家の母の膝下で踊りながら育ち、17歳で花柳流名取を修得。私淑の師花柳寿南海に入門して親炙に浴し、古典舞踊の精髄を貪欲にひたすら学び、その成果は早くに実を結んで、定評のある新春舞踊大会賞の連続受賞などもあって、斯界の注目を集め期待が寄せられている。一方、大学の教壇にも立ち日本舞踊の実技と理論を講じ、さらに各地各方面でのレクチャー、ワークショップを通して、日本舞踊の魅力と価値の啓発普及に実をあげている。

 恩師譲りの軽妙な味わいの中に情趣の深さ豊かさを巧みに表現し得る貴重な才能として、また、日本舞踊の将来に明るい希望をもたらす舞踊家の一人として、期待するところ大である。

 古典を大切に活動されてきたとのことですが、創作や子ども向けのワークショップ、大学での指導など、さまざまな分野にも意欲的に取り組んでいる花柳大日翠さん、これからの活躍がますます楽しみです。 

 プロフィールはこちらをご覧ください。→ 

花柳 大日翠《日本舞踊》/第24回(令和2年・2020年度)受賞者 | 公益財団法人 日本伝統文化振興財団

  日本伝統文化振興財団賞の贈呈式は毎年6月頃に公開で行ってきましたが、今年は新型コロナウイルスの影響により、残念ながら見送ることとなりました。後日、副賞として花柳大日翠さんの舞踊を収録したDVDを制作し、発売する予定です。どうぞご期待ください。

 

 また、当財団のもう一つの顕彰事業である中島勝祐創作賞は、今年第9回を迎えました。審査委員の厳正なる審議の結果、今回初めてのケースとなりますが、2つの作品に贈呈することが決まりました。野村祐子さん作曲「桜花三章(おうかさんしょう)」と、新内多賀太夫さん作曲「寿猫(ことぶきねこ)」です。

 「桜花三章」は箏曲演奏家、野村祐子さんによる歌・箏・尺八という編成の曲。「寿猫」は新内節演奏家の新内多賀太夫さんによる、浄瑠璃と三味線にお囃子が加わった曲です。新内多賀太夫さんは第22回日本伝統文化振興財団賞の受賞者でもあり、両賞のダブル受賞は鶴澤津賀寿さんに続き2人目となります。

 中島勝祐創作賞も財団賞と同様、例年のような贈呈式はできませんが、中島勝祐師の作品とともに受賞の2作品を収めたCDを制作の予定です。ぜひCDでお聴きいただければと思います。

 中島勝祐創作賞について、詳しくはこちらのページをご覧ください。→

中島勝祐創作賞 | 公益財団法人 日本伝統文化振興財団

 受賞2作品と作曲者のプロフィールについてはこちら。→

第9回 中島勝祐創作賞(受賞作品:野村祐子氏「桜花三章」、新内多賀太夫氏「寿猫」) | 公益財団法人 日本伝統文化振興財団

(Y)

 

伝統芸能界から国への「要望書案」ご賛同のお願い(新型コロナ感染拡大の現状を踏まえて)

 このところの新型コロナウイルス感染拡大の現状を踏まえて、伝統芸能界から国への「要望書案」ご賛同のお願いです。ご高覧の上、もしもご賛同いただけましたら、弊財団までメールでご送信いただきたくお願い申し上げます。

 その際には、「お名前」と「ご所属、お肩書きなど」、そしてもしも叶えば「おひと言のコメント」を、お書き添え下さいますようお願い申し上げます。お送り下さいました「お名前」「ご所属等」「コメント」は、国への要望書に記載させていただきます。(もしも匿名をご希望の場合は、お名前は伏せて提出致しますので、その旨をお書き添え下さい)

メール送信先は下記の通りです。

日本伝統文化振興財団infojapo-net.or.jp (★を@に変えて送信してください)

 

 さて、新型コロナウイルスの感染拡大に関わり、伝統芸能界に激震が走っております。先週310日、内閣官房から緊急コロナ対応策第2弾が発表されました。就学児童を持つフリーランスを含めた方々への8300円~4100円の支給を含め、様々な施策が掲載されていましたが、「文化に携わる方々」への言及は一切ありませんでした。

 いつまで続くか分からないこのコロナ問題の今後について、希望を全く持つことの出来ない、国の「無関心」と「無理解」に目を覆いました。

 このところ、伝統芸能実演家、指導者から悲痛な声が私共財団にも数多く届けられています。何か月も準備してようやく公演の日を迎える頃に、コロナ感染拡大防止のための「自粛」要請です。すべてが無駄になるのを避け、敢えて開催の道を選べば「常識のない、不届きな輩」と非難されるのは、現状では必至です。

 もちろんこれは「洋楽」「洋舞」「ポップス」「ロック」にも全く共通する事象です。演劇界からは、いち早く野田秀樹さんが声を挙げられたことが報道されました。

 しかし、ふだんからほとんど「報道」や「放送」に取り上げられる機会のない伝統芸能はどうでしょうか。公演の大小に関わらず、心血を注いで準備を進めていた会が、次々と中止、延期に追い込まれています。その費用は、その努力はいったい「どこが」「誰が」保障し、評価するというのでしょうか?

 オーバーでなく、この状況がこれから半年以上続けば、もう、戻れないギリギリのところで頑張っていた実演家、指導者の方々は、ただでさえ指導者も指導を受ける側も極めて高齢化している現状の中で、生活の糧を失い、細々と続けられてきた、かけがえのない「私たちの国の伝承」と「未来への継承」のチェーンが途切れてしまう、実に由々しき事態を目前にしています。

 半世紀近く、伝統文化の音と映像の世界に身を置いて参りましたひとりとして、本当にやむに止まれぬ思いで、約100名の方々と団体に「国への要望案へのご賛同のお願い」を先週末に発送しました。

 もとより国への要望書など作成したことがありませんので、全く不十分な文章ですが、末尾に添付しますので、ご高覧いただければ幸甚です。

 当初は319日の提出を予定しておりましたが、昨日17日に芸団協(日本芸能実演家団体連絡協議会)が国に対し、「新型コロナウイルス感染拡大防止による公演の中止等に伴う支援について要望書」を提出されました。

www.geidankyo.or.jp

 ここには、1 公演に携わる企業・団体等への支援、2 実演家・スタッフへの支援、そして、3 国民の鑑賞機会の回復に向けて、の3項目が記されています。ただ、伝統芸能に携わる方々の「悲痛な声」は、まだ十分に届けられていないと感じました。

 私ども財団は「伝統を未来に・・」という思いをずっと持って活動して参りました。そして今、「伝統を明日へつなげる」、そのことが本当に危機を迎えていると考えています。

 これまで、伝統文化、伝統芸能に携わる方々のおひとりおひとりは、声を上げて来られなかったように感じています。今、たくさんの声を集めて届けなければ、と切に願っています。

 取り急ぎ、長々と失礼しましたが、趣旨お汲み取りの上、ご賛同を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

 

公益財団法人日本伝統文化振興財団 理事長 藤本 草

 

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