じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

第20回日本伝統文化振興財団賞

平成28年度、第20回日本伝統文化振興財団賞の受賞者は、川瀬露秋(かわせろしゅう)さん(地歌箏曲・胡弓)に決定いたしました。
 川瀬露秋さん
日本伝統文化振興財団賞」は、わが国の無形文化の保存・振興・普及に努めることを目的とする当財団の顕彰事業の一環として、伝統芸能分野で将来いっそうの活躍が期待される優秀なアーティストを毎年一名顕彰するものです。賞金は50万円。副賞としてDVDを制作し、受賞者の技芸を広く全国に紹介します。
川瀬露秋さんは、生田流箏曲白秋会家元で胡弓演奏家としても名高い故、川瀬白秋師の内弟子となって箏、三弦、胡弓を学び、現在はその後継者として白秋会の代表をつとめています。
歌舞伎の世界でも活躍され、劇中の箏や胡弓などを担当しています。表に出ることはめったにないですが、歌舞伎座などで演奏を耳にされた方も多いのではないでしょうか。

〈贈賞理由〉
2015年秋に第一回の演奏会を開催し、九州系地歌箏曲演奏家として、歌、三弦、箏、胡弓のいずれに対しても、古典の伝統に基づく堅実で深みのある技量を発揮した。演奏活動にとどまらず、作曲・編曲活動にも力をそそぎ、歌舞伎の黒御簾(くろみす)での演奏、役者を含む後進への三曲指導など、多彩な活動を展開している。日本の伝統芸能の未来につながる幅広い活躍が期待されている人物である。

川瀬露秋さんのプロフィールはこちらをご覧ください。→ 川瀬 露秋《地歌箏曲・胡弓》/第20回(平成28年・2016年度)受賞者 | 公益財団法人 日本伝統文化振興財団
副賞として制作するDVDも、多彩な演奏活動をいかした内容にしたいと計画中です。今秋発売の予定です。どうぞご期待ください。

(Y)