じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

大野松雄さん@レイ・ハラカミさんのお誕生会「広い世界」(2011)

10日の夜は、「チャンム・ダンス・カンパニー」の公演を観た後、そのまま「京都クラブ メトロ」へと向かい(ここは地下鉄の駅のなかにあるユニークな立地)、レイ・ハラカミさんのお誕生会「広い世界」へ。この夏、京都シネマでの「原神松雄」イベントでご尽力された支配人の横地さん、『アトムの足音が聞こえる』の冨永監督と大野敦子プロデューサーとも再会。チケットは完売、熱気溢れる会場。

夜8時、オープニング・アクトとして大野松雄さんが登場! 大野さんのスピーチ──「ハラカミくん、お誕生日おめでとうございます。」(場内、なごやかな笑い)「ひとつお知らせしておきたいのが、『レッドカーブの思い出』のリミックスですけれど、あれは、こっちがやった後で、最後にハラカミがちょっと手を入れたいというので、彼が由良くんと二人で色々と何かいじって、こっちはその間、横で待っていて、最後に聴いてみてどうかっていうので、いいんじゃないと、そうやって出来たもの。だからあれは、大野松雄リミックスとなっているけれど、実際はハラカミくんも入った三人で作ったものというのが本当で、この機会にお伝えしておきます。」──正確なものではないけれど、わたしの記憶ではだいたいそんなような内容のお話でした。最初の4分はレイ・ハラカミさんのデビュー前のカセットテープ音源との大野さんのオープンリール・フィードバック・サウンドのコラボレーション。そして続く30分は、題して『Yuragi #3.5』。一期一会のパフォーマンス。アシストは由良泰人さん。

今回、大野さんとのダベリングでは、リズムやビートから離れた音の無重力感覚の話題がちょこっと出て、そこからわたしはハラカミさんの音の自由度を思ったりしていたのですが、たまたま以前のハラカミさんのインタヴューのなかに面白いコトバを見つけたので引用しておきます。

「世の中に氾濫しているリミックスは、原曲をダンストラックとして機能させる事に終始させているものが多いので、それではどうにも凡庸だなあと考えていたのは確かです。」(レイ・ハラカミさんに伺う 2005年05月23日

(堀内)