じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

「お水取り」【東大寺・修二会(しゅにえ)】を100倍楽しむ方法!!


VZCG-8513 3月19日発売の2枚組CD  

東大寺のお水取り【修二会】も無事終わりました。毎年3月12日の二月堂は、この日のためだけに用意された特別に大きな「籠松明(かごたいまつ)」が焚かれるので、ひときわ多い来訪者で溢れかえります。
「お松明(たいまつ)は3月1日から14日まで毎日上がりますので、比較的すいている平日にご覧下さい」と、東大寺は呼び掛けますが、いつ行ってもすいている時はないように思います。それだけ多くの人が楽しみに訪れる場所なのですね。そして二月堂の堂内(局)も同様に大変混雑しており、関心の高さが伺えます。

お水取り【修二会】は、本行が行われる3月1日から14日はもちろんのこと、その前から様々な取り決めやしきたりがある大きな構成で組み立てられているので、少しでもご自分の関心のあるテーマについて知っている事があればあるほど、ハマります!
まずは「知る」こと、これが100倍も1000倍も楽しめる最大のポイントではないかと思います。


VZCG-731

財団からは今年3月19日に発売されたツインベストVZCG-8513「東大寺お水取り」と、2010年1月20日発売されたVZCG-731「お水取り 東大寺修二会」の2種類のCDが発売されています。
「どこが違うの?」と、疑問に思われる方、すぐに「じゃぽマガジン」の「お水取り」コーナーをご覧ください。聴きどころなどを掲載しています。→http://japo-net.or.jp/tb01

二月堂の堂内に足を踏み入れた方がまず感じるのは「暗くて、何も見えないじゃないの」ということでしょうか。しかし、修二会の声明は特徴のあるものが多いので、予めこうしたCDを聞いておくと、「あっ、今『廻向文』だな、もうすぐ悔過作法が終わる頃だな」などと、全体の時間割の見当をつけることができます。そうそう、「修二会の時間割」というのもできるだけ頭の中に入れておくことも大事なポイントですね。

VZCG-731には「お水取りハンドブック」がついています。第219世東大寺別当の上野道善師が題字と椿の表紙絵を書いて下さいました。

どうぞCDをお聴きいただき、解説書も隅から隅までお読みいただいて、二月堂の聴聞にお出かけください。このハンドブックの扉にかかれている「補陀(ふだ)の都に 杖(つえ)奉る 声奉る」という声が堂内で聴き取ることができたら、あなたはもうすっかり「修二会通」です!
来年、二月堂でお目にかかりたいですね!!

(やちゃ坊)