じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

第6回おどりまつり

先週末4月6日(土)、東京の浅草公会堂にて「第6回おどりまつり」が開催されました。

この公演の主催は、新舞踊の振付け等で大変お世話になっている大河企画代表大河寛十郎先生。かつて坂東三津寛郎として活躍、昭和59年に大河流を継承し三代目家元となられた大河先生。古典派舞踊のみならず新舞踊にも力を注がれ、昭和60年からは毎月一般の舞踊指導者を対象にした「大河寛十郎舞踊講習会」をはじめられました。

その大河先生が「舞踊を愛する方々が、流派にこだわらず“舞台も観客もひとつになれる楽しい会”」 をモットーに企画されたこの「おどりまつり」。先生の理念である「舞踊はわが為にのみあらず、人の為に生かしてこそ…」の言葉通り、今回は東日本大震災復興支援チャリティとし、浅草公会堂から復興への熱い想いを伝える会となりました。

第一部、大河寛十郎先生、四代目家元大河寛先生他で踊られた「屋久島」で幕が開き、人気の舞踊歌謡曲が並ぶ新舞踊コーナーや歌謡ショーコーナーの他、見応えある古典舞踊のコーナーでは重厚な踊りと華やかな衣装が私達の目を楽しませてくれました。バラエティに富んだ構成で、大変楽しい会となりました。

このような素晴らしい会にビクターの相原ひろ子さん、安藤栄子さんも歌のゲストとして呼んでいただき、大河寛十郎社中をはじめとする多くの皆様の踊りに歌を付けさせていただきました。相原ひろ子さんは「恋の柳橋」「松竹梅づくし」「大川くずし」「あやめ情話」「さのさ舟」他ロングヒット中の曲ばかり計8曲、安藤栄子さんは新曲「雪情話」をはじめ 「京の春」 「浮名舟」の3曲を踊りに合わせて歌いました。踊りと歌がそれぞれにひき立てあって、舞台が一層華やかに見えます。その雰囲気をぜひ多くの方々にも経験していただきたいと思いました。

(左:安藤栄子さん 右:相原ひろ子さん)

この日はあいにくの天候で、激しい雨と風にもかかわらずほとんどのお客様が最後まで残って下さり、大河先生の優しくてあたたかい笑顔を胸に、満足してお帰りになったように見えました。

舞踊を愛する大河先生の心がこもった「おどりまつり」。とても楽しい1日でした。また第7回が開催されることを心待ちにしています。大河先生、お世話になった皆様、ありがとうございました。

(K)