じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

落語の世界は深い!part2

先月、大阪なんばグランド花月で、桂三枝改め六代桂文枝襲名披露公演が行われ、東西の看板落語家も駆けつけ祝福、というニュースが巷をにぎわせましたが、本日、お客様から「五代目桂文枝の落語のCDありますか?」という問い合わせが入りました。
そもそも「文枝」一門とは何ぞや?と思い、ちょっと調べてみると・・・
文枝」は桂派の源流にあたる大名跡で、初代は江戸から明治期にかけて活躍。
五代目は、六代目笑福亭松鶴、三代目桂米朝、三代目桂春団治と共に「上方落語の四天王」と呼ばれ、一門には桂三枝(六代桂文枝)、桂きん枝桂文珍など、錚々たるお弟子さん達が。
文枝」は、五代目の平成17年の死去から約7年ぶりの復活、とのことです。
というわけで、お問い合わせのあった、五代目桂文枝師匠のCDは、計13タイトルが弊財団から発売されています。 

   

→ 五代目桂文枝シリーズ

 ところで、このブログを書いている途中で、先日ミュージックテイト西新宿店さんを訪店した際、「クラシック・ファンと落語ファンには共通点がある」というお話を伺ったことを思い出しました。

 CDの購入基準として、「演奏者(=噺家さん)」で選ぶパターンと、「演奏曲(=演題)」で選ぶパターンがある、と。
例えば落語の場合、「愛宕山」「百年目」「らくだ」など、いろいろな落語家さんが演じている演目があり、それぞれをじっくりと聴き比べをしてみるのも楽しみのひとつ!
 また、同じ落語家さんでも、演じる度に味わいの違う場合もあり、同一演題の録音時期の違い、それぞれを比較して味わいたいという方も多いはず!
どちらのジャンルも奥が深く、そして自らの好みを追及するコア・ファンの方が多いんですね。
 そういった落語ファンの皆様のご要望にお応えした内容となっているのが、ビクター落語シリーズです!!
ぜひ、お気に入りの「噺家さん」と「演題」を探して見て下さい。

→ ビクター落語シリーズ

 とにもかくにも、知れば知るほど、落語の世界は深い!そして楽しい!
まずは、新宿・末広亭や上野・鈴本演芸場などの寄席に行って、生の落語に触れることが一番!
自分の贔屓の噺家さん、それが若い芸人さんなら、二つ目・真打ちと昇進しながら成長していくのを見るのも楽しいものです。

 私の場合は、今週末もう一度、「志ん生師匠」の「火焔太鼓」「茶金」「風呂敷」の聴き比べをしてみようと思う今日この頃です。

 

(よっしゃん)