じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

目に青葉…

季節の移ろいは早いもので、関東でももう来週には梅雨入りになりますね。
そんな時期にぴったりな歌舞伎の演目と言えば、「髪結新三(かみゆいしんざ)」
名題は「梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)」、物語の中でも雨や傘がが効果的に使われる、まさに今からの季節のお話です。

数多い河竹黙阿弥の作品の中でも傑作と言われているこの演目でも、とくに有名なのが「永代橋橋詰の場」です。独特の七五調のリズムの中に、傘に関連する言葉が散りばめられている名台詞が語られる場としても有名です。

この場面は、先日発売になり好評を頂いておりますCD「名手・名曲・名演集 歌舞伎 名場面集」でもお楽しみ頂けます。

こちらは昭和の名優・六代目尾上菊五郎と三代目市川左團次による、極めつけの名舞台。永代橋の場での素晴らしい台詞まわしがお聞き頂けます。
ほかにも名俳優たちの名演による歌舞伎の外せない名場面が、2枚組CDの中にぎゅっと凝縮して収録されている、歌舞伎ファンなら是非おさえておきたいCDです。
初鰹でもつまみながら、是非一度、聞いてみて下さい。

(まりちょ)