じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

荒ぶる「地域伝統芸能まつり」

第11回「地域伝統芸能まつり」の第2日に行ってきました。(2月27日 NHKホール 財団法人地域創造主催)

2日間にわたり、全国の芸能を一堂に集めて紹介する催しで、この日は地域伝統芸能が6番と古典芸能が2番披露されました。
古典芸能をあわせて上演するのは、「地域の伝統文化・芸能と能・狂言等の現代の古典芸能との関係、相互の継承・発展の状況等について知ってもらうため」ということ。
今年のテーマは「荒ぶる(すさぶる)」。第2日のプログラムはつぎのように盛りだくさんで、4時間以上におよびましたが、どれもテーマにふさわしい迫力で見応えがあり、時を忘れて楽しみました。

「朝倉の梯子獅子」(愛知県知多市
「下平井の鳳凰の舞」(東京都日の出町)
日和山神社鬼獅子」(長野県中野市
伊勢大神楽(だいかぐら)」(三重県桑名市
「根子(ねっこ)番楽」(秋田県北秋田市
狂言六地蔵山本東次郎 ほか
能(半能)「石橋 大獅子」 観世清和・三郎太ほか
「弥五郎どん祭り」(鹿児島県曽於市

幕開きの「朝倉の梯子獅子」では、6メートル(実際のお祭りでは9メートル!)の高さのはしごの上で、二人一組の獅子が離れ業を熱演するのにはらはらどきどき。会場は拍手喝采でした。同じお獅子でも「日和山神社鬼獅子」のほうは対照的で、お座敷に座って登場しました。
子供や若者も大勢出演していましたが、「根子番楽」で牛若丸を演じた小学生の男の子は、勢いがあるうえに形もきれいで印象に残りました。また、いずれのお囃子もそれぞれに特徴があっておもしろく、お祭りの気分をたっぷりと味わいました。
この公演の模様は次の日程で放映される予定です。

3月12日(土)13:30〜17:00 NHK衛星第2テレビ
3月19日(土)15:00〜16:29 NHK教育テレビ

会場で感じた迫力がどこまで伝わるかわかりませんが、ぜひご覧ください。
2日間の全演目の詳細は、地域伝統芸能はこちら→◆、古典芸能はこちら→◆のサイトで詳しく紹介されています。
お祭りを見ると、不思議なことにその地域になんとなく親しみがわいてきます。ロビーでは上演した地域の特産品を販売するコーナーがあって、こちらもたいへんな賑わいでした。

(Y)