じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

文楽夜噺(ぶんらくよばなし)

国立小劇場では、5月文楽公演が開催中です。期間は5月12日(土)〜5月28日(月)です。公演内容は以下のチラシの通りです。

私は、歌舞伎もあまり見る機会がなかったのですが、文楽となると、ほとんど見ることなく今に至っています。最初に見たときに、難しいと思ってしまったからか…、でも歌舞伎をよく観劇している人から、「実は、文楽の方が好きなのよね〜」と言われた時、そうなの?と思ってしまいました。
文楽から、歌舞伎の演目として取り入れられたものとして『義経千本桜』『菅原伝授手習鑑』『仮名手本忠臣蔵』などがあります。文楽の『義経千本桜』(四ノ切)に出てくる子狐は、可愛いのだそうです。(◆歌舞伎の四ノ切はこちら)
ところで、大阪市の橋下市長の文楽協会への補助金見直しについて、雑誌『上方芸能』184号(2012年6月)では、「文楽を守れ!」という特集で、文楽へのメッセージが掲載されていました。
最近では、伝統音楽や文化を若い方にも受け入れてもらうために、いろいろな試みをしています。それが少々、伝統の型を破ってしまうことになっても、根底には古典を守り、伝えたいという気持ちがあると思うのです。文楽三谷幸喜さんの新作が8月に上演されるようですね。これがキッカケで身近に感じていただければ良いですし、そこから古典の面白さに気付くこともありますよね。そして若い方だけではなく、高齢化社会を迎えるという日本では、古典芸能を鑑賞する方が増えそうです。外国のお客様も多いですし、ファンが増えると良いですね。

お初さん、カワイイ!実物見たいです。(今回の演目ではありませんが、『加賀見山旧錦絵』に登場する、実は、武術にすぐれているというお初)
赤川次郎さんによる文楽に関する面白そうな書籍がありました。装画、挿絵は、本を監修された人形遣い桐竹勘十郎さんによるものだそうです。
三毛猫ホームズ文楽夜噺』(角川書店

弊財団より発売されているCD、DVDは、こちら!
◆『義太夫選集/豊竹山城少掾 (12枚組)』

◆『竹本住大夫 伊賀越道中双六「沼津の段」』

(制作担当:うなぎ)