じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

第25回日本伝統文化振興財団賞と第10回中島勝祐創作賞

第25回日本伝統文化振興財団賞と第10回中島勝祐創作賞について、改めてご報告いたします。

 

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第25回日本伝統文化振興財団賞の受賞者は池間北斗(いけま ほくと)さん。沖縄在住の琉球箏曲演奏家です。贈賞理由は次のとおり。

[贈賞理由]

琉球器楽の琉球箏・胡弓・笛・太鼓は専ら歌三線の伴奏楽器として機能してきた。琉球箏は本土の八橋検校の芸脈が琉球士族によって王府にもたらされ、独自の成長をみせて古典十曲を今日に伝えるも、箏曲の独奏楽器としての飛躍と発展は未だしの感がのこる。池間北斗は胡弓の森田夏子・笛の入嵩西諭と相図り「琉球器楽の会」(平成31年2月、那覇・パレット市民劇場)を企画、琉球箏の独奏楽器としての機能を探り、その可能性・未来性を追及して、高水準の成果をよく示した。現代琉楽に新生面を開拓する真摯な姿勢と情熱は高く評価され、また期待するところ大である。

 

詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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当財団のもう一つの顕彰事業である中島勝祐創作賞の第10回は、地歌箏曲演奏家、菊重精峰さんの作品「一杯(いっぱい)」に贈られました。地歌作物(さくもの)風の楽しい曲です。

作品の詳細と菊重さんのプロフィールはこちらをご覧ください。

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例年、6月頃に両賞の贈呈式を行い、そこで受賞者の技芸や作品をご披露いただいておりましたが、昨年に続き今年もコロナ禍により贈呈式を開催することが叶いません。本当に残念です。

それぞれ、受賞者の映像、受賞作品の録音によってご紹介するべく準備をしております。どうぞ楽しみにお待ちください。

(Y)