じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

ビクター舞踊まつり

7月10日(日)、ほおずき市でにぎわう浅草の、浅草寺近くにある台東区立浅草公会堂大ホールにて、弊財団も後援している「ビクター民踊・舞踊連盟 東日本大震災チャリティ公演 第16回ビクター舞踊まつり」が開催されました。

舞踊歌謡界で大人気の歌手、相原ひろ子の歌と共にオープニングを飾ってくれた10名もの会員のみなさんの踊りで幕を開けた「ビクター舞踊まつり」。テンポの良い「風流水景色」のメロディーに乗せて、開演を待ちわびたお客様方の拍手が会場をつつみました。

今回、ほとんどの出演者が女性でしたが、その中に85歳というご高齢にして、とてもしなやかで粋に踊られた方がいらっしゃいました。この日は全ての出演者が日頃の猛練習の成果を発揮する舞台でしたので、思い思いの衣装を身にまとい、曲の世界観を表現する姿は実に堂々と、自信に満ちているように見えました。

しっとりと一人で踊るのも、大勢で華やかに踊るのも、それぞれの良さがあります。曲と振り付けがうまく交わった時、舞台上に別の世界が生まれるような気がしました。

3部構成で進行された中、第2部では今年1月にお亡くなりになられた左門左兵衛先生を偲んで、追悼コーナーが組まれました。左門左兵衛先生が振り付けされた楽曲の中から代表的なものを選曲し、左門左兵衛先生のお嬢様であり、ビクター民踊・舞踊連盟の理事補でもある左門櫻さんによる「泣き砂 海風」、そして左門流二世家元となられた左門仁さんの「涙のお立ち酒」など、計6曲の舞踊曲が振付集として披露されました。長年にわたり、ビクター民踊・舞踊連盟の活動にご尽力いただきました左門左兵衛先生。どの曲をとっても左門左兵衛先生の思い出と重なり、皆胸がつまる思いだったことでしょう。あらためて左門左兵衛先生のご冥福をお祈り致します。

2部には歌手ゲストコーナーもあり、ビクターエンタテインメントからデビューした高校生演歌歌手カレンさん、弊財団から作品をリリースしている安藤栄子、相原ひろ子、石垣まさひろも、舞踊曲としてお馴染みのオリジナル曲を歌わせていただきました。
 安藤栄子
 相原ひろ子
 石垣まさひろ
今回の「舞踊まつり」は、東日本大震災チャリティ公演という一面もあり、東京でのこの公演を成功させることも、被災地の皆様に元気をお分けすることにつながると信じ開催しました。その思いが届くようにと、プログラムの最後に「がんばれ東北!みちのくメドレー」 と題して、芙蓉流の皆様に東北を代表する民謡をバックに、躍動的な踊りをご披露いただきました。希望に満ちたすばらしい踊りでフィナーレを迎えた「舞踊まつり」でした。

(K)