じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

日本民踊石川流「第59回民ようの会」

9月1日(土)、墨田区曳舟文化センターにて、日本民踊石川流「第59回民ようの会」が盛大に開催されました。

昨年、初代家元・石川美峰先生の50回忌追悼の会が行われ、それを機にご実子である是澤和枝様が二代目家元を襲名されたことを記念しての「民ようの会」でした。新しい日本民踊石川流の誕生です。
 二代目石川美峰先生

石川流初代家元である故石川美峰先生は、唄、踊り、三味線のどれもが抜きん出た素晴らしい芸をお持ちで、弊財団の基金元であるビクターエンタテインメント株式会社が昭和34年に設立した「ビクター民踊研究会」(現・日本民踊・新舞踊協会)の創立に尽力されましたが、急な病に倒れお亡くなりになってから半世紀以上がたちました。

初代石川美峰先生亡き後、現在の石川流会長である石川美豊香先生が中心となり、石川流を守って来られました。
 石川美豊香先生
生涯を正統派民踊の普及と発展にささげた初代家元の遺志が、ひとりひとりにしっかりと受け継がれた石川流会員の皆様の舞台は、自信に満ちた素晴らしいものばかりで、踊るよろこびが感じられました。

二代目家元石川美峰先生は、民謡「秋田追分」と新舞踊曲「女じょんから二人旅」の2曲を披露され、会場から大きな拍手がおくられました。会の終盤、会長である石川美豊香先生が踊った「さんさ門出酒」という曲がありました。嫁ぐ娘の門出を祝う親の心情を歌ったものですが、二代目石川美峰先生の門出を祝う気持ちと重なり、会場があたたかい空気に包まれたように感じました。

石川流の経験豊かな教授陣と、今年もまた新たに教授になられた数名を加え、発展し続ける石川流の今後の活動に注目し、舞踊を通じて日本の伝統文化を伝えるため、今まで同様弊財団も共に活動していけることを願っています。


(K)