今日みたいな日は、小唄「梅雨の晴間」が思い浮かびます。
♪梅雨の晴れ間の
青葉風ふるる音もよき風鈴に
しのぶの色も軒ふかく
「金魚金魚目高金魚」
それと心も飛び石に庭下駄軽く木戸の外
行ききの人もすがすがと染ゆかた♪
さて、先日5月31日(金)に放送されましたNHK「にっぽんの芸能」をご覧になりましたでしょうか?(見逃した方は6月7日(金)12:00〜再放送あります)
「江戸の響き・小唄 端唄 うた沢」と題しまして、三味線音楽の小唄・端唄・うた沢の魅力についてのお話と唄でした。
解説については芸能研究家の三隅治雄先生が、そして何曲かのうち小唄は春日とよ栄芝師が唄われていました。テレビを目の前に改めてお勉強させて頂きました。
色々とお話をされていましたが、ここでは小唄をメインに・・・。とは言っても端唄なしでは語れない小唄。そもそも端唄は、江戸時代の大衆の心意気を明快に歌った歌謡曲であり、小唄は端唄を元に後に誕生したもの。端唄のウキウキとした明るい曲調にたいして小唄はしっとり系。
小唄の特徴
1.清元お葉(1840〜1901)が、清元の軽妙さを取り入れた。
2.狭い空間でつぶやくような、ささやくような抑制的な音楽。
3.三味線は撥を使わず爪弾き(爪ではなく)指を使う奏法。
そして、静かに唄い、静かに聞く。これが粋なんですよ!と。
昭和の時代になると、紳士の間では「三(さん)ゴ」と言って<ゴルフ・囲碁・小唄>は、紳士のたしなみだったそうです。
司会の方々と三隅治雄先生、春日とよ栄芝師の会話の中で。
三隅治雄先生が春日とよ栄芝師に「この方をおいて、江戸の女はいないと思うよ」と。
浅草生まれのチャキチャキの江戸っ子の春日とよ栄芝師。「長唄のおけいこをしていた10代後半に、お師匠さんから小唄「初雪」を聞かされて、あまりの色っぽさに魅せられて、この時に、小唄でいこう!と思ったんですよ」とおっしゃっていました。
この日も粋で色香な唄声が・・・。
舞踊小唄 春夏秋冬
(japogirl)